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湘南店
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『 粋な味 』

投稿日:2018/4/29

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Life Studio Shonan
Photo by Kuroki
Codi by M.Kobayashi


私は昭和50年5月に男として生まれました。
したがって男に生まれた私は自分を美しいと思った事は勿論ありません。
学生の頃は少しとんがっていた時期もあり、自分と美しさなんてものは無縁でした。
しかし、今回は自分の美しさに気づいたのです。
と、いう話ではありません。
今回は、カメラを子ども達に向ける毎日の中に感じた「美しさ」について書いていこうと思います。
 
まず、男性はかっこ良く、たくましく。
そして女性は可愛らしく、美しく。というのが一般的な常識としてあると思います。
しかし時折子ども達をファインダー越しに覗くとそのそれぞれが逆転する事があります。
勿論、まだ幼い子ども達なので男の子が奇麗で美しく見える事もあれば女の子でもかっこ良く見える事があるでしょう。
本題はここからですが、この逆転を感じた時、その瞬間にシャッターを切ってしまっては何かもったいない様な気がします。
もったいないどころかせっかくその男の子にある美しさを表現し切れずに終わってしまうのではないかと感じます。
したがって、撮影者としてはその逆転をより強めて写し出さなければならないのではないだろうか?という衝動に私は駆られます。
 
この男の子に感じた美しさの中心、それは「瞳」です。
その瞳に美しさを感じた途端、頭の中が高速に回転していきました。
急いでその男の子の瞳の美しさを表現する方法を探さなければなりませんでした。
なぜ急がなければならなかったのか?
それは、次の瞬間にはその美しさが薄れてしまう可能性があったからです。
つまり、そこで笑わせてしまったらそれは美しさではなくなり、被写体に声をかけ、こちらを向いてしまってはかっこ良い男の子に戻ってしまう。
そして一度戻ってしまったらもうその美しさに戻る事はできなかったでしょう。
だから探しました。その美しさを強調する方法を。
私が美しさを感じた中心は「瞳」。
その瞳を強調する事。強調する事とはつまり写真を見た者の目がその一点に引きつけられるようにすること。
そこで私がした事は、敢えて傘を指で持たせ顔を覆うことでした。
そうする事でその子の表情に、そして瞳に引きつけられるのではないかと考えたのです。
そしてその瞬間、コーディネーターも口を閉じました。
 
勿論、芸術の世界に正解などはありませんが、このちょっとした「粋」と呼んでも良いであろう二人の行動が粋な写真に繋がる要因のひとつでもあり、それはまるで私が幼少の頃、母親が薄っぺらいホットケーキを作る時に垂らした数滴のバニラエッセンスの感覚でした。
初めて口にしたバニラエッセンスの甘さは砂糖やハチミツの甘さのそれとは異なり、まさに「粋な味」でした。
 
 
 
日々、様々な状況に遭遇し、その表現方法を探し考える。
私はこれを「幸せ」と感じます。
















 

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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