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札幌白石店
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to photogenic 109

投稿日:2020/6/9

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お久しぶりの写真分析です。指先が少し固いですが私がこの1年間経験した事を踏まえて1枚の写真について想いを綴っていきたいと思います。

私はこの1年育児休業を頂いていました。2019年3月に第1子が産まれてそこから母としての新しい生活が始まりました。妊娠期間は38週と6日まで順調にすくすくと成長していましたが出産予定日1週間前の検診でなんと羊水過少症と診断されそのまま入院し次の日には帝王切開での分娩が決まりました。出産は何が起きるかわからないし母子それぞれのケースがあるからドンっと構えておいてねと事前に先輩ママさんから話を聞いていましたがまさか自分の場合はこういったケースになるのかと目の前の現実を受け入れるのに精一杯でした。ですが旦那さんや両親のサポートもあり早い段階で気持ちの切り替えができました。お腹の中の赤ちゃんが元気で産まれてくれれば何だっていい。先生や看護師さんを信頼して赤ちゃんを応援しようと思いました。そして無事に我が子を抱きしめられたときのあの嬉し涙は一生忘れません。嬉しいのに泣ける…これが自分ごとの初めての感動だったかもしれません。妊娠出産は新しい命との出会いを自分の命をかけて経験できる素晴らしさがあります。そしてライフスタジオではこのような経験談や想いを共有、共感できる出会いの場所でもあるのだと思うとライフスタジオが恋しくてたまりませんでした。できることなら職場復帰させて頂きたいなと産後早々に思っていました。

さて、ここからが本題になりますが私が母になる前ライフスタジオのスタッフとして働く大内あかねのキャラクター設定は、私はお客様にとって親戚のお姉さんのような身近な存在に感じて頂けたらという思いで接してきました。ですがこれからはそのキャラクター設定を更新することができました。それは、パパさんやママさんとはママ友のように。そして撮影で出会うお子様は我が子のように接していきたいと思います。このような更新はとてもとても嬉しいものです。それは自分の人生経験と大好きな仕事が繋がっているからです。

我が子が産まれ毎日写真を撮っていますが10年以上フォトグラファーをやっている私はカメラ目線のニッコリ笑顔をついつい息子にも要望してしまいがちです。ライフスタジオではあれだけ自然でその子らしい瞬間を美しく切り取ろうと心がけていながらも…。理想と現実のギャップに苦笑してしまいます。でもこれが現実なんだろうなとも思います。自分がフォトグラファーとしてではなく、母として撮りたい写真は目線はカメラ(自分)をはっきりと見ていてくれてとびきりのいい笑顔という分かりやすい瞬間なんだなというのも母になってからより分かるようになってきました。ですがそれとは反面やっぱり母としてではなくフォトグラファーとしてしか撮れない写真というものにも強い憧れを抱くことも大きいです。しかしいざ現実的にうちの中で撮影をしようと思ってみるとおむつやおもちゃが散乱していて綺麗な光だなという場所でもモノが散乱していたり安全ではないところだったりします。良いカメラも良いレンズも家にはありませんし距離もかせげないので美しいぼかしは期待できないです。それといつも撮影のパートナーとして子どもの可愛さを10倍にして引き出してくれる敏腕コーディネーターも我が家に居るわけもなく…我が子に少しづつ慣れてきた旦那さんのつたないアシスタントの撮影ではやはりスタジオでの撮影と比べると物足りなさを感じます。

やっぱり自分の息子もライフスタジオで撮ってもらいたい。素直な気持ちが湧いてきました。

では毎日ライフスタジオに足を運んでくださるお客様はどのような写真を本当に望んでいるのだろうかと考えてみました。これは私なりの持論ですが、現実的に欲しい写真7割と理想的に欲しい写真3割の7:3の比率がお客様が実際望んでいる理想と現実のバランスが合いまった総合的な写真の要望ではないかと考えます。この部分について詳しく説明していきたいと思います。まず、現実的に欲しい7割を占める写真というのは冒頭で言ったお子様がカメラ目線で笑顔が可愛いハツラツとした子供らしい瞬間を切り取った写真です。他の例えで言うとおじいちゃんやおばあちゃんにライフスタジオで撮った写真をフレームにして送るならこういう分かりやすい写真だよねというものや誰が見ても可愛いと絶対喜んでくれる一般的にいう良い写真というものです。例えばYUIちゃんの写真で言うとこのような写真があげられます。

次に理想的な3割の写真というものが冒頭で話した、自分ではなかなか撮れない写真というものです。例えば自分では気がつかない我が子の新しい一面を切り撮った瞬間の写真だったり、カメラ技術が素晴らしく際立った写真やフォトグラファーのマインドが深く込められている芸術的な写真もこのような3割に当てはまると思います。また雑誌やSNEで見るモデルさんのような写りの写真だったり、おしゃれの一言に尽きる写真もこの3割に当てはまると思います。YUIちゃんの写真で言うとこのようなものです。

このように比べてみると現実的に欲しい7割の写真と理想的に欲しい3割の写真の解釈がして頂けたかと思います。この割合が75CUTの中でうまく配合されている原本を私たちライフスタジオが提供することによって、お客様は心の中に秘めた本当に欲しい写真というものに対して喜んでくださるのではないかと思います。例えば、これが現実的に欲しい写真3割と理想的に欲しい写真7割だった場合、半数以上のお客様はもう少し普通の写真も欲しかった。という正直な感想が出ると思います。ですがそれではいけません。これではお客様に寄り添った写真館ではありません。これではフォトグラファーの自己満足の写真を提供していることになってしまいます。ライフスタジオではお客様も働くスタッフも同時に満足するシステムとおもてなしを提供できるよう日々努めています。この中ではお客様もそしてスタッフにも自由があること。決められた仕事をただこなしていく事ではなくお客様一組一組の出会いを大切にしながらその家族に合った最高のパフォーマンスをしていくためにはマニュアル通りではいけません。その為にスタッフは日々学び成長していかなくてはいけません。その中で人が本当に求めているものが何か?その中に隠れている理想と現実が何かを日々悩んでいなかければいけません。今回の一枚はそんな悩みの中から生まれた写真です。ちなみにこの写真は理想的に欲しい3割の写真の方です。つまりフォトグラファーの想像力が込められた写真です。この一枚は意図して撮りました。どんな意図があったかというと私がこの女の子を『我が子のように…』想って撮ったということを、まなざしというキーワードで伝えたかったからです。冒頭でも話がありましたが私が母になり一番嬉しかったことは自分より誰かを想うことがこんなにも幸せなことなんだということを知れたことです。

子育ては幸せな日々ですが大変なこともあれば上手くいかないこともあります。それが現実ですし理想だけを追い求めては子どもにも旦那さんにも窮屈さを与えてしまうかもしれません。今日は我が子に少し怒りすぎたかなと上手くいかない日は我が子との距離をあけて落ち着いた心で眺めることが大切ではないかと思います。きっとそんなまなざしでさえ自分のお子様は愛情を感じるものです。お母さんが自分のことを見てくれている。自分が何をしているのか、どんな表情をしているのか、どんな仕草をしているのか、寝ぐせは大丈夫?日に焼けた?ここ傷になっていない?など小さなまなざしの積み重ねは愛情そのものです。そんな思いを込めてこの一枚を残しました。

ライフスタジオに足を運んでくださる皆さんに伝えたことはもう一度お子様の写真を見返してみてください。もちろん自分で撮った写真でもいいですしスタジオで撮ってもらった写真でもいいです。その一枚一枚の写真にはどんなメッセージがあったんだろうと考えてみてください。そんな風に我が子の写真を通じてお子様と落ち着いて向き合う時間もとても素敵なものかもしれません。そして先ほど話した7対3の写真の要望についてもお客様からの実際の声も伺ってみたいです。

子育てに正解はありません。また良い写真にも正解はありません。不思議と正解がないものには沢山の魅力が詰まっているはずです。また人それぞれの自由なで素敵な考えがあるはずです。もっとお客様と子育てについて、そして良い写真について語りたいです。7:3の理論はあくまでも私の個人的な見解ですしお客様の中には今日の撮影は8:2でお願いします。今日は2:8でカメラマンさんのお任せでお願いしますというご意見もあったりするかもしれません。

 

もっと話しましょう。もっと伝えあいましょう。

 

我が子に対する想い、家族のこと、写真に対する情熱、ライフスタジオが大切にしていることなど…。

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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