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ライフスタジオの写真の未来/今月の私の一票

投稿日:2018/9/28

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四角とやわらかさの共存

温泉が好きで貸し切りを利用したことがあります。一人だけの時間が欲しいと思って深い意味なしに入ったあの空間を忘れられません。四角い浴槽とくりぬかれた四角い壁。冷たい夜の空気と熱い温泉。冷静と情熱のあいだのように冷たさと温かさの共存は何でも魅力的です。人も、空間も。

 

フォレストで[お風呂場]と呼ばれるこちらはそのようなイメージを想像しました。四角い窓と横に走る木枠、白いタイルの床、そして無彩色が貸し切り温泉に入るように寂しくて成熟した雰囲気をかもし出します。また、中央にあるアイアンスタンドシンクは冷たさを劇的に表現する道具です。これに加わるのが植物とファブリックそしてホワイトです。あちこちに置かれたガラスの小道具が光を散乱させれば色が混ざり合ってやわらかさが加わります。写真は引き算の美学ですが、ここの撮影は余白よりは適切に構成して明確にフレーミングを作るものだと思います。

 

丸いラインとエネルギーを抱く少女。深みのある目から染み出てくる成熟さが熱さを連想させます。 爽やかな水色が好きな少女は、この空間に連れてきたい感情を呼び起こします。“撮りたい”という感情を引き出すことが人という被写体が持っている力のようです。生まれる時から持っているアッシュヘアと焼けた肌が、強く入ってくる光と調和を作り出します。本の上に手を乗せてしばらく考えに浸った後に出る表情が、無彩色と調和を作り出します。前ぼかしに使った木の枝の茶色い光がフレームの中に入って、冷たく感じかねない雰囲気を暖かく抱きます。フレームの中でもうひとつの黒いフレームは見つめる私を反映します。

 

絵画のような写真を表現したかったようです。[一幅の絵画のような]という表現があります。 キャンパスに描かれた作品という意味ですが、作品のような写真を作りたいという意志が少女を見つめて出てきたのです。私にとって[写真]とは何か?と考えた時、ただ[人生]に近いです。粘り強く持続的に何かに取り組むタイプである私は、ドンとわき上がる情熱は大きくありません。そうするうちにとても時々集中する時があり、ひとつに没頭したりもします。そんな風に繰り返す人生を生きていきます。そしてその中に写真があります。写真が物凄く好きだと叫んだ記憶はありませんが、ずっと好きで生きていきます。短い撮影時間ですが、考えが違うところに飛んだりはしません。日常の中でしばらく集中するのが撮影時間です。 写真を作る前にインテリア整理をすることは苦痛ですが、おもしろいと思うことであり経験です。そのように写真と共に着実に生きていくので、私にとってはそのまま[人生]です。そして今は少し成長して事物を客観的に見つめようとしているように、私が撮る写真もそのように見ようと修行中です。時折刺激を受けるときは、生きている感情に喜びを覚えます。理性と感情の調和を作っていく時期とかみ合わさって、写真も撮影も歩調をそろえて持続して歩いていっている“ing”です。

 

life studio chiba forest

photo by hye

write by hye

 

個人ブログにもコメントを書かせていただいたのですが昔、草加店で見かけた写真の中で
このように四角の枠と被写体の調和が素晴らしい写真を見た覚えがあります。


一見、硬い素材と柔らかい素材は反対語のように両極端な意味合いがありますがその異素材を連結させるポイントがカメラマンの意思で表現されることによってそれが絶妙なバランスで連結される原理があることが分かります。

 

また、私の記憶が確かなら袖ヶ浦のインテリア工事期間中、へヨンさんはこのバスルームを担当していたと思います。私がインテリア工事に行った時、一日中へヨンさんはこの空間にいてペンキ塗りをしていた姿が記憶にあります。

 

自らこの空間を創り上げ、写真まで産み出すこの一連の流れは、写真分析の文章の中にあった、

 

写真とは人生…と規定するには十分過ぎる説得力があります。

 

いち、ライフスタジオの構成員として、リーダーとして、フォトグラファーとして、newflyという組織に所属し、袖ヶ浦の構想から立会い、毎日インテリア工事に携わり、 手伝いに来たスタッフのおもてなしや、家具や小物の買い付け、清掃、セッティング、文章で一連の流れを整理、店舗運営の準備、スタッフ面接、753の準備などなど多岐にわたる、ひとつの店舗が誕生する過程に自分自身を投入する姿はまさにライフスタジオのスタッフとして、フォトグラファーとして、リーダーとして、指標となる存在だと思います。


良い写真の規定は永遠と続くかもしれませんが、良いフォトグラファーの規定には、へヨンさんの存在以上に私の中には思い浮かびません。

 

袖ヶ浦がオープンして、数ヶ月…
これから冬の森が訪れますが温かい人たちの集まりには変わりないのでいつも一緒に別々に。。。

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人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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