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to photogenic 100 【観察】
投稿日:2017/9/27
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新横浜店写真分析
人に写真に自分自身に深く入っていきたい。
今月の写真主題は、写真大辞典の中にある『観察』です。人に写真に自分自身に深く入っていきたい。
改めて、観察とは何かを振り返っていきたいと思います。
ここでいう観察の意味は二つあります。
一つ目は見慣れたように見ない。二つ目は鋭く見るです。
私たちはいつも一日3組のご家族と出会い、2時間という限られた時間の中で
美しさを表現して、思い出を写真で記録して、楽しい空間を共に創り上げていきます。
その中で、最初に私たちスタッフが行う行為が『観察』です。
これは、一緒に撮影を組むカメラマンとコーディネーターがそれぞれの観点から行います。
では、これは何のために行うのでしょうか?
上記で話した『美しさを表現して、思い出を写真で記録して、楽しい空間を共に創り上げていきます』
というのがライフスタジオが規定した写真館の定義です。
つまり、この定義に基づいて私たちは行動していきます。
その中で、この写真館の定義を実践するためにもっともライフスタジオが大切にしているのが
『関係』です。特に人と人との関係に重きが置かれています。
ここでいう関係は、お客様とスタッフの関係です。
つまり、お客様との良い関係創りは写真の表現にも繋がっていくということです。
そして、その関係作りの最初のきっかけが『観察』なのです。
観察というと少し言葉が固いので、私なりの言葉に変換してみるとこうなります。
『あなたのことを知りたい』です。
相手のことを知れば知るほど、自然と相手との距離も近くなると思います。
なぜならば、相手の情報量が増えるからです。
その量が多ければ多いほど、相手を写真で表現しやすいからです。
その情報量は多岐にわたりますが大きく分けて、目に見える事と目に見えない事
この二つに種類分けできます。目に見える事は、肉眼で確認できることを全てです。
しかし、もっとも知らなければならないことは目に見えずらいものです。
それを知るすべは一つだけです。シンプルに『会話』をすることです。
さらに言えば、『会話を楽しむ』ことです。
そのやり取りを通じて、撮影前に笑顔になってもらいます。
それが私の最初の基準になります。
今回の一枚は、その最初の基準である『どんな家族か?』という着眼点をもとにイメージした一枚です。
被写体であるTaiyoくんは偶然にも私の甥っ子と同じ名前で、一目見た時から親近感を抱いていました。
撮影の流れは、最初に家族写真を撮影して、次に3兄弟写真、その次に三男のソロ、その次に次男のソロ、
そして最後にTaiyoくんの撮影をしました。Taiyoくんの撮影の番が回ってくるまでの間
彼は本当に優しかったです。弟たちの面倒を見ることもでき、弟たちの出番を待つこともでき
そして私達の話を良く聞いてくれます。そしてどんな時もみんなに笑顔を振りまいてくれていました。
Taiyoくんは、美男美女のパパママから授かった甘いマスクの持ち主です。
また、弟想いの優しくて気が利くお兄ちゃんです。パパと一緒にスケボーをやっているということもあり、
コーディネートはストリート系で提案し、色味は秋を先取りして渋めのカラーをチョイスしました。
そして、最後までまってくれた彼にもちゃんとスポットライトが当るように心を込めて撮影しました。
年齢も6歳と意思疎通ができる年齢であることから、
Taiyoくんを撮影するなら最初からこのグレーの格子の背景で撮ろうと決めていました。
最近のキッズ撮影では、重心移動を通じて新しいポージングに挑戦するという個人的な課題を意識していたのでTaiyo君のようなモデルが現れたこともあり、今日は良い写真が出そうだと直感がありました。
撮影の始まりは、普通に格子に背中をつけて立ってみたり、
右腕で格子を掴んでもらい前後に重心移動をしてもらったり、足の位置を色々変えてみました。
流れるように体の重心移動が成され、自分の中で『次は何?』という声が聞こえてきました。(←心の声)
次に小物を足すか?目線を変えるか?また重心移動をするか?背景を変えるか?と悩みました。
そのとき、とっさに頭に浮かんだのが、Taiyoくんが弟くん達としゃがんで目線を合わせて遊んでいる姿でした。
そのイメージが彼を象徴する私なりの観察でした。
なので、次のポーズはじゃあしゃがんでみようか?!の声掛けでした。
その動作にTaiyoくんが移った瞬間、あぁぁ!!!これだとビビビと来ました。
そしてその瞬間、彼が体を傾けた姿が美しく弧を描いているように見えたので
とっさに前ぼかしでいつも使っているリースの半分をカメラに取り込み、
被写体と前ぼかしをシンクロさせることによって、格子の固い直線のイメージを少し柔らかく見せることができました。おかげで格子が主張しすぎず、だけど存在感の残る仕上がりになりました。
これは、被写体とインテリアの調和であり新横浜が目指す写真であると考えます。
最後に、今回の写真主題である『観察』はお客様と出会った瞬間からお見送りの最後の最後まで続きます。
それは、絶え間ない人が人に対する眼差しであると考えます。
それを誠実に持続的にもっていくことが、それが仕事だからやるのか?
それとも良い写真を撮るためだからでしょうか?
それが何のための観察なのか?
まずは店舗の皆とも一緒に話して内容を深めていきたいと思います。
Photo by akane ouchi / Cordi by ara masaaki
In shinyokohama
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