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札幌白石店
to photogenic 87
投稿日:2017/1/29
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人に写真に自分自身に深く入っていきたい・・・。
皆さん、突然ですが『ミューズ』という言葉をご存知ですか?
私は以前、あるカメラマンからその言葉を教えてもらったのですが、ここ最近は雑誌などでも良く見る言葉として広く用いられています。
辞書的な意味を調べてみると、ミューズとはギリシャ・ローマ神話の芸術の女神達のことを言います。
彼女らが芸術家にインスピレーションを与えると言われるところから、
同じようにデザイナーや作曲家などの創作意欲を刺激する美しい女性のことをミューズと呼ぶそうです。
ありがたい事に、私もそのようなミューズ的存在である一人の少女がいます。
その名は『Miria』です。
Miriaと初めて出会ったのは、2013年7月のことでした。
最初は、753の着物の見学をしたいということで越谷店に尋ねてきてくれました。
一目見たときに、あぁ~~~可愛い子だなと思ったのが最初の第一印象でした。
その後、すぐに越谷店に753の予約を入れてくれて撮影をさせてもらったときに、
カメラのファインダー越しに彼女を集中してみたとき、私が気づかなかった彼女の魅力に気がつくことが出来ました。
それは瞳の輝きです。
でも、どうしてそんなに輝いているのだろう?
とっても興味がわいたので自分なりに考えてみたのですが、結論としては、きっと彼女の目に映ってきた世界がそれを物語っているのだと考えました。
彼女の目の輝きの理由を理解するために、私が彼女と色んな話をして彼女の思い出話を全て聞いたとしても、それだけでは知ることが出来ない、彼女が生きてきた人生があると思います。
つまり、過去の彼女をすべて理解することは現実的に難しいですが、思い浮かべることなら出来ると思います。
それが、私にとっての『被写体に深く入る』ということです。
人を思い浮かべるということは、相手の立場に立って相手が見てきた世界を自分も知るということです。
知るためには情報が必要ですが、その情報というのも闇雲に聞くのではなく
彼女の人生に影響があることを一つ一つ丁寧に聞いていくのです。
例えば、自分の家族のことや今一番興味があること、また自分にとって大切な存在が何かを聞いていくのです。そういう対話を通じて、彼女が生まれ育ってきた過程を理解したり、
彼女が今一番情熱を注いでいるものが何かを知れたり、
彼女が愛するものが何かを知ることが出来ます。
このような思考するという行為というのは、ライフスタジオのカメラマンでは必ず必要な技術であると考えます。この技術というのは、容易に言えばコミュニケーションであるとも言えます。
また、他の言い方でいえば言えば、哲学であるとも言えます。
このように、人に深く入るという実践を通じて、被写体の過去全て理解することは出来ませんが、
せめて現在と未来になら彼女と交流することができると考えました。
ある時、彼女に将来大きくなったら何になりたい?と聞きました。
そうしたら、Miriaは少し照れた様子で『モデル』になりたいと言いました。
私はそれを聞いて、Miriaの夢が私の夢にもなりました。
彼女の夢ができる限り叶うよう私が出来ること、そして私達ができることが何かと真剣に考えました。
そうだ!!ライフスタジオの専属モデルになってもらうのはどうだろうと考えました。
彼女は、私の話を半分冗談だと受け止めていましたが・・・
私は基本的に冗談がうまく言えない人間なので、
そのアイディアが思い浮かんだときも本気で伝えていたと思います。。
その後、.wihがオープンする時のサンプルのモデルに協力してもらいました。
また、LifeNextの自宅訪問撮影のサンプルモデルにも協力してもらいました。
また、あるときは越谷店がリニューアルオープンするときのサンプルモデルにも協力してもらいました。
また、ある時はハーフ成人式の撮影で草加店を訪れてくれました。
その時はMiriaが大好きな少女時代をスタジオ内に流して皆でダンスしながら盛り上がりましたね。
このように、少なからずMiriaの夢に、そして人生に
『共にする』という経験をほんの数日間ですが重ねてくることができました。
これはライフスタジオでいう顧客との真の関係ではないかと考えます。
お客様と出会い、その関係が自然と続くためには、その日だけが楽しいという短期的なものではなく、
例えば、今回のMiriaとの出会いのようにお互いの共通点を見つけ
それを元にまた会う事を約束する。このように、具体的に関係を結んでいく過程こそ
ライフスタジオのアイデンティティーを象徴することができる一つのエピソードではないでしょうか。
今回の一枚は、写真の種類で分類してみると『クローズアップ』の分類になります。
そもそも、クローズアップとは被写体の顔をただ大きく表現することではありません。
クローズアップの核心は被写体さえも知らない美しい表情を映し出すことです。
また、表情や手のしぐさを用いて被写体の魅力を最大限表現することです。
文章の初めに話したように、Miriaの美しさは輝いている瞳です。
そして、その瞳の輝きの理由を彼女の見てきた世界観と整理しました。
では、その世界観をどのように表現しようと考えた時、
今回彼女の持っている『本』という小物を通じて彼女の世界観を表現しました。
本には、知識という概念があり彼女の現在過去を含め被写体の美しさの理由をその小物に託しました。
また本の持ち方もポイントで、左手の親指で彼女の好きなページをしおり代わりにして
両手で持っていますがその仕草も被写体の美しさをより引き立たせるために慎重に誘導しました。
また、写真全体にかかるベールの様な前ボケは彼女のまだ見ぬ未来を創造する
『夢』をイメージして表現しました。
これがあることによってMiriaの可能性をより含む一枚になりました。
次にトリミングです。
クローズアップの時によく、どこで切るのか?という問題が派生します。
これは、被写体を最大限動かせていないことで発生する問題が大きいと考えます。
良いクローズアップは、カメラマンと被写体の意思疎通がもっとも適切に行えている象徴だと考えます。
なので、被写体との距離感がポイントになってきます。また、アングルやレンズや露出などの技術を織り交ぜ、カメラマンが最終的な決断をしてシャッターを押します。
つまりクローズアップとは総合的な能力を要する一枚になります。
よって、75CUTの原本を全体的に見た時、その中でも決定的なクローズアップを記録するという事は
私たちのやるべきことでもあります。やるべきことを撮影中に行うということは私達が向かうべき
方向性に真っ直ぐ進んでいる証だと思います。
Miriaは私にとってのミューズであり、写真館としてこの社会に何を記録していくのか?
いつも気が付かせてくれる大切な存在です。
出会って、繋がる。
夢を共にする私のミューズ・・・。
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