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札幌白石店
【写真における共通了解を求めて。 】
投稿日:2021/11/21
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皆さんはライフスタジオの1店舗に年間どのくらいのご家族がご来店されるか知っていますか?
店舗の規模にもよりますが水戸店では年間1200組以上のご家族がご来店されます。
現状水戸店カメラマンが2名、単純計算で私は年間600組のご家族の撮影に入らせていただいております。
当たり前ですが同じようなご家族はいなく、1家族ずつその家族の雰囲気や感性があり毎回愉快で心嬉しい撮影です。
今回は人々の感性についてのお話になりますがその前にタイトルの共通了解という言葉の説明をさせていただきます。
共通了解というのは簡単に説明すると「人々が共通して感じる事柄」のことです。
哲学とかでよく出てきますね。
では感性というのは人によって違うのはお分かりでしょうか。
例えば「赤」が一番好きな人もいれば「青」が一番好きな人もいる。
これはその人が成長過程でどのような物や事柄に触れてきたのかで変わっていき、音楽や絵など感覚的に触れる物に対して好き嫌いが出てきます。
私が撮影させていただいたご家族や、これから撮影するご家族はみんな違う環境で違うように育ち、違うものに触れてきた男女が出会い、結婚し子供が生まれる。
そしてライフスタジオを知り予約を入れ撮影する。
撮影の際にご希望を聞くとこのような言葉をよく聞きます。
「自然な写真がいいです。」
わかります。
お子様が、いつも通りの笑顔、いつも通りの仕草を写真に残したいというのは親として当たり前なことです。
だからライフスタジオを選んいただき、私たちはその自然なお子様の様子を美しく撮影し、お客様にお渡ししております。
ありがたいことに、お客様に喜んでいただけることが沢山ございます。
しかしここで先程の感性の話を思い出してみると、写真とは感覚的に触れる物で、感覚的に触れるものはその人が触れてきた環境で好き嫌いが分かれるとご説明しました。
この考えだと皆々が同じ環境で育ち、同じものに触れてきたご家族ばかりで同じ感性なのか、それか実は1組のご家族は私の写真で大満足ですが、他の599組のご家族からは大不評なのかも知れません。
後者だけはないと信じたいですね。
しかしお客様はまたライフスタジオ水戸店に予約をしていただき撮影させていただいています。
なぜかと考えた時に出てきたのが感性よりも人間の深い部分にある深層心理でした。
深層心理は人間である限り「無意識の心理状態」のことを指すそうです。
感性というのは、触れてきた環境で変わるとご説明しました。
つまり「感性=意識の中の心理状態」で、この深層心理が水戸店ひいてはライフスタジオの写真に対して自然で美しいと感じているのではないかと考えました。
その人々の中にある深層心理が美しいと感じる共通了解を作り出し、構成し美しいイメージを生むのではないでしょうか。
ここからは私の主観的な話になります。
森の中で夕日からのふんわりとした光に包まれ微笑む女性
この文章を見るだけで人々は頭の中で想像し女性の姿、形は違いますが美しいと感じるのと思います。
私が写真を撮るときはこの人々が共通了解なイメージをものすごく大切にしており、そのイメージにどれだけ近づけられるかがポイントです。
このイメージといいのは写真を撮る際は、被写体の雰囲気、衣装を見て想像します。
被写体の年齢、性別、様子、衣装、髪型を見て、ではそれに合うインテリアは?小物は、光は?露出は?など
イメージの中の構成要素をどれだけ当てはめていくのかでその写真が美しいのか美しくなのかがはっきりすると感じております。
「薄暗い書斎で、窓から西日が入り小さな女の子が光に照らされ、窓から外を覗いている」
こちらが今回のイメージです。
先程あげた構成要素に当てはめると下記になります。
衣装:上品でシックなレースドレス、カチューシャ
髪型:気品ある縦ロール
インテリア:アンティークルーム
小物:机に置くスタンドライト
光:西日が入ってくる時間でその光を使い順光で被写体に当てる
露出:アンダーにし、被写体にあたる強くて硬い光を白飛びを防ぐ。さらに光を強調するために部屋を暗くし明るく光が当たっている被写体に自然に目線が誘導するようにする。
こういう形でイメージに対して、その光を逆光にするのか順光にするのか、露出を暗めにするのか明るめにするのか。
あとはそのお子様だからする動き、行動を予想して声をかけてあげ共通了解のイメージをベースにどんどんとその子だけのイメージに変化発展させる、そうすると自然とそのお子様の自然な様子を美しく撮れるのではないかと思います。
photo by Nihei
coordinate by Matsu
written by Nihei
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