life studio omiya

Photo Uesan

Ⅽoordi&write Coco

 

---

 

あなたは写真を通して

心を動かされたことはありますか？

私はあります。

これは彼女とご家族の小さな物語。

 

朝の光が燦々とリビングに差し込む。

ゆらめく光が床に模様を描いている。

そんな中、1歳の女の子が小さな手を

そっとママの膝の上に置き、

静かに目線を落としていた。

 

彼女が身に纏っているのはふわりと広がるピンクのドレス。

淡い花びらのようなその色は、

光を受けるたびに少しずつ表情を変え、

まるで優しい春の風を

まとっているように見える。

レースの袖口からのぞく小さな腕は、

まだ幼さを残しながらも、

その仕草にはどこか繊細な雰囲気が漂っていた。

 

俯いているその表情は、どこか遠い場所を

見つめているようでもあり、

何かに思いふけっているようでもある。

 

何を考えているのだろう。

 

もしかしたら、さっきまで遊んでいた積み木のこと？

それとも眠たくなってきたのかもしれない。

言葉にはできない小さな感情が、

彼女の中で静かに広がっているのかもしれない。

 

子どもの表情は、まるで空のように変わる。

青空のように澄みきった笑顔を見せたかと思えば、

次の瞬間には夕暮れのような静けさをまとっている。

このピンクのドレスに包まれた小さな横顔も、

今だけの一瞬の輝き。

 

この写真を見たとき、

人はそれぞれ違うことを感じるだろう。

 

見る人の経験や心の状態によって、

写真の意味は変わる。

だからこそ、 写真は「事実を写す」ものではなく、

「心で感じる」もの。

目に見える以上の何かを残せるとき、

その一枚は「感じる写真」になるのかもしれない。

写真は、ただ「写す」ものではなく、

「感じる」もの。

 


この一枚を見たとき、 あなたは何を感じますか？