Photogenic
大宮店
絵に描いたような。
投稿日:2019/6/4
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OMIYA Photo
Photo by Pon
Coordinator by Saya Nukui
Written by Pon
人がそれぞれ描く理想は、いったいどんなものだろう?
僕にとっての理想は、この写真で示せることの一つだったからこそこの一枚が特別に見えた。
爽やかな青のストライプのシャツに短髪のパパが抱くのは、小さな娘。
また、その娘もまっ白のワンピースに身を包みパパからの優しいキスを頬にもらい微笑む。
その二人を包むのは庭に満開に咲く木香薔薇の黄色と緑の淡く優しいカラーリング。
遠くの光を通過する木々からの木漏れ日は、一眼レフが成せる玉ボケを演出する。
この一枚を撮るために、コーディネーターとして入ったスタッフやママ、
長女のお姉ちゃんの呼びかけがカメラマンの僕のそばでなければ織りなせない一枚であった。
かの有名な画家、クリムトが丹精込めて描いたであろう「接吻」には豪華にも多くの金箔が散りばめられ煌びやかな名画である。
しかし写真はそれとは違うほんの一瞬しかないリアルな感情を描いて与えてくれる技法だと思える。
何故そう思ったかと言えば、娘の頬にキスをするパパの表情が喜びに満ちていると感じたからであり、
これが前述したほんの一瞬しかないリアルな感情に値すると思う。
「パパの娘に対する愛情がこの一枚に込められた!」と、僕の中で肯定できた、
そんな一枚だった。
これは、僕の主観でありいつか自分もこうありたいと願う一人の男が描くただの理想なのかもしれない。
しかし、人がそれぞれ描く理想が美しくあり綺麗なものであれば、
それは一つの幸せのかたちなんだと僕は思う。
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