Photogenic
大宮店
ノワール
投稿日:2017/12/2
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Noir(ノワール)はフランス語で黒という意味。
ふと私はなぜシャッターを切るのかということを考えた瞬間がありました。
インテリアの中を駆け回り子どもたちと楽しい時間をすごし、そこで最高の瞬間を撮る!
それは当たり前であるけれども、そうでないのではと思う瞬間がありました。
私自身写真を撮る時にはその家族・人の人生に寄り添いたいという思いがあります。
それはただこの場が出会いと写真を残す記念の場ではなく人生の中の1編として、
その人の心のなかに存在する写真館・スタッフになりたいという思いからだと考えます。
そのことはライフスタジオのマインドにも書いてあります。
もう一度シャッターを切る際に何を考えるべきか?ということを考え撮影に入っていきました。
その考えを写真の分析を通して皆さまに伝えることが出来たらと考えております。
-描写-
具体化されているかもしれない、あるいはされていないかもしれない主題は、あいまいであるが、遠近法、光をとおして写真の核心に迫ることができる。
キラキラと光るインテリアはただただ一人の「女性」を称えるかのように存在しています。しかし壁に寄りかかった彼女にはどこかしら儚げな印象を覚えてしまうでしょう。これから先の未来は明るく輝いている周りの大人達は必ずそのような言葉を彼女に投げかけるでしょう。そんな彼女が無言で見つめる先には一つのドアがあります。それは彼女にしか開けることの出来ないドア、そう大人への入り口です。それを人は社会というのかもしれません。その先には風が吹くのか美しい草原が眼下に広がるのか腕組みするビルが待ち構えているのでしょうか?
-遠近法-
まず街角のような壁に接する場面で撮ることを決めた。
壁に被写体を寄りかからせることにより被写体の位置を明確に表し、鑑賞するものの生理的視線誘導をスムーズに完結している。
更に被写体の視線がドアの向こうに向かうことにより鑑賞するものの心理的視線誘導をすることによりこの写真の背景を思い立たせるような深い存在感を写真自体に与えている。
この生理的視線誘導と心理的視線誘導をただ単に写真自体が視覚的情報で完結するものではなく内面的な意図を含んだような一種の深みを与えることで被写体の存在感をより大きいのもへと昇華させている。
-光-
インテリアからこぼれる、人為的な、人造の光の効果は好奇心を表現している。
外から入る光は被写体のアウトラインをなぞるように存在することにより女性的美しさを映し出す。
被写体の背後から来る光は被写体の輪郭を映し出し、被写体の存在を強調している。
-インスピレーションの元-
私は暗闇には不安感を、陽の光には安心感を感じます。
中心は「明と暗」がテーマで、明と暗がわかれる、これからの人生を彷彿とさせる雰囲気が存在すればと考えました。
人生が垣間見えるほどの静けさを表現したかったのです。
そして明暗が、見る者の想像を掻きててやまない何かがあるのかもしれないということも考えました。
非日常を明と暗のコントラストを通して人に想いを巡らせずにはいられなくなる人生を一篇の芸術作品として、存在する美しさをてつくりあげていくという “存在の美学” を実践しました。
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