Photogenic
大宮店
scrollable
【大宮店6月主題 クローズアップ】 距離感
投稿日:2016/7/3
1278 1
距離感
人も動物も含めた自然界は、食物連鎖などに見られる生態系の循環が存在する。動物も植物も、それなりのポジションで、ある程度の距離感を保ちつつ存在している。
人も動物も含めた自然界は、食物連鎖などに見られる生態系の循環が存在する。動物も植物も、それなりのポジションで、ある程度の距離感を保ちつつ存在している。
人と人の間においても、その距離感というのが存在していて、うまくやっていくための距離感というものを、常日頃考えながら生きていると言ってもいい。
「人間の悩みは、すべては対人関係の悩みである」と、心理学者アルフレッド・アドラーもいっていたが、実際に対人関係の距離感が掴めず、近かかったり遠かったりして、うまくやってくための人間関係をつくるというのは簡単なことじゃない。
距離感というのは、自分と他者では違うし、他者が誰なのかでもその距離感は違ってくる。
好きな人なら近くてもよいだろうし、逆に嫌いな人はできるなら近くでないほうがよい。
写真には、それが残酷なまでに素直に表れ、誤魔化しがきかない。
私は写真を撮影する際、この関係性と距離感をとにかく配慮して撮影しようとしている。それはときに配慮なのか遠慮なのかが分からなくなりますが。。。
人と人との関係における距離感を掴むためには、待ちの姿勢ではなく、主体的に行なっていく方がよいのだろう。
そして、その距離感を掴むために大切なことが、相手を「理解する」ということ。
自分の距離感を押し付けるのでなく、相手に興味を抱き、目を凝らし観察し、話しを聞き、理解することが、距離感を縮めることの第一歩なんだと思う。
今回の主題である「クローズアップ」は、人見知りである私にとってはとても難易度の高い主題でした。まさにこの距離感が如実に現れる写真だからです。
クローズアップを撮るには物理的な接近が必要不可欠。距離感が把握できていなければ、ただ物理的に接近しただけの威圧的な写真になりかねない。
例えば、自分が被写体になり、撮影開始早々、初めて会うカメラマンが単焦マクロレンズで顔面を詳細に撮りに、近寄ってきたとしたら、、、、、なんてあまりに極端かもしれませんが、もしかすると普段の撮影で被写体は、それくらい距離感に敏感なんだと考えていいだろう。
それならば撮影者として、人として相手との距離の置き方には非常に配慮が必要です。
この写真はその距離の置き方に配慮したものの過程で残すことができた写真です。
彼は少し緊張気味で、お姉ちゃんの七五三撮影の家族写真の際もまるで子供服屋にディスプレイされているマネキンのように大人しかった。私もまだ着飾った姉を撮影することに没頭していたため、彼のことを理解することをしていなかった。
撮影を進めながら、そんな彼をチラチラと観察し、姉が着替えている間の小さな会話と戯れを交わしながら、彼との心地よい距離感を掴んでいきました。
それはけして親密な近しい関係といったものではなく、しかし遠く距離を置いているわけでもない、お互いに心地よい距離感でした。
彼はとても虫が好きで、ダン◯ムシを探すとなると見たことのない真剣な顔になり、姉がダンゴムシを彼から取り上げるとなると感情が高ぶるほど。そんな彼のダンゴムシを見つめる顔は、眩しく、羨ましくなるくらい静謐なものとして私には映りました。心が動かされた瞬間、私は初めて彼にこんなにも近寄ることができたのです。近寄ると言うより吸い込まれるといった方が正しいかもしれません。
彼が夢中になった瞬間、
私も彼に夢中になってしまった。
その一時を残すことができたことを嬉しく思う。そして今月の主題がクローズアップ写真であったことに感謝する。
距離感というのは、自分と他者では違うし、他者が誰なのかでもその距離感は違ってくる。
好きな人なら近くてもよいだろうし、逆に嫌いな人はできるなら近くでないほうがよい。
写真には、それが残酷なまでに素直に表れ、誤魔化しがきかない。
私は写真を撮影する際、この関係性と距離感をとにかく配慮して撮影しようとしている。それはときに配慮なのか遠慮なのかが分からなくなりますが。。。
人と人との関係における距離感を掴むためには、待ちの姿勢ではなく、主体的に行なっていく方がよいのだろう。
そして、その距離感を掴むために大切なことが、相手を「理解する」ということ。
自分の距離感を押し付けるのでなく、相手に興味を抱き、目を凝らし観察し、話しを聞き、理解することが、距離感を縮めることの第一歩なんだと思う。
今回の主題である「クローズアップ」は、人見知りである私にとってはとても難易度の高い主題でした。まさにこの距離感が如実に現れる写真だからです。
クローズアップを撮るには物理的な接近が必要不可欠。距離感が把握できていなければ、ただ物理的に接近しただけの威圧的な写真になりかねない。
例えば、自分が被写体になり、撮影開始早々、初めて会うカメラマンが単焦マクロレンズで顔面を詳細に撮りに、近寄ってきたとしたら、、、、、なんてあまりに極端かもしれませんが、もしかすると普段の撮影で被写体は、それくらい距離感に敏感なんだと考えていいだろう。
それならば撮影者として、人として相手との距離の置き方には非常に配慮が必要です。
この写真はその距離の置き方に配慮したものの過程で残すことができた写真です。
彼は少し緊張気味で、お姉ちゃんの七五三撮影の家族写真の際もまるで子供服屋にディスプレイされているマネキンのように大人しかった。私もまだ着飾った姉を撮影することに没頭していたため、彼のことを理解することをしていなかった。
撮影を進めながら、そんな彼をチラチラと観察し、姉が着替えている間の小さな会話と戯れを交わしながら、彼との心地よい距離感を掴んでいきました。
それはけして親密な近しい関係といったものではなく、しかし遠く距離を置いているわけでもない、お互いに心地よい距離感でした。
彼はとても虫が好きで、ダン◯ムシを探すとなると見たことのない真剣な顔になり、姉がダンゴムシを彼から取り上げるとなると感情が高ぶるほど。そんな彼のダンゴムシを見つめる顔は、眩しく、羨ましくなるくらい静謐なものとして私には映りました。心が動かされた瞬間、私は初めて彼にこんなにも近寄ることができたのです。近寄ると言うより吸い込まれるといった方が正しいかもしれません。
彼が夢中になった瞬間、
私も彼に夢中になってしまった。
その一時を残すことができたことを嬉しく思う。そして今月の主題がクローズアップ写真であったことに感謝する。
この記事をシェアする
サイト内投稿の検索
- トップ
- 店舗紹介
- 大宮店
- Photogenic
- 【大宮店6月主題 クローズアップ】 距離感