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【大宮店5月主題・イメージカット】 「窓」

投稿日:2016/6/4

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「窓」

最近思うことがあるのです。

写真を撮ることは世界を真っ二つにする行為なのかもと…

考えてみれば、写真にはネガとポジがあり、光と影の関係にある。写真は見るべきものと見られるべきでないものの、ちょうどいいバランスなのです。

写真を撮るとき、私たちは世界のある一部を見て、他の部分を消している。心地の良い、美しい写真はおそらく永遠の弁証法で考えられるのかもしれません。そうして撮られた写真はわたしの見たものの証言となり、見たものの再現となるのです。

この写真における2つの世界のちょうどいいバランスである均衡点は、フレーミングによって突き詰められます。フレーミングをするとき、私たちは写真の根本を成す本質的な問題に直面します。

それは表現しなければならないものと、表現の外に出してしまいたいものとの関係です。

私の前には彼女がいました。この場面を表現するにはどうすればいいのでしょう? 

どういう理由によって、風景の中の彼女、その顔、表情、口元や指先の細部を、全体なのか部分なのかを決定するのか?これが写真の根本にある問題です。

私たちが見ている果てしない空間から、小さな長方形を切り取ることを精確に判断することはとても重要なことです。収めるものと除くものという問題は撮影者の永遠の課題なのかもしれません。

 

ドアや窓はフレーミングそのものです。窓を開けて外を見るとき、それは最初のフレーミングになり、私のたちのまなざしを世界に開きます。まるでカメラのファインダーのようにです。そこに大きな違いありません。

問題は、写真を撮るときにこの心の窓を、すでに現実のなかにあり、私たちが心なかに再び見出す窓を、どのように切り取るかを知ることです。

 

 

 

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