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人生の写真館

投稿日:2014/9/11

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『人生の写真館』

ライフスタジオのマインドにも出てくる言葉です。

 

『人生の写真館』とはどういう意味なのか。

今一度、この意味を考えさせられる撮影に出会いました。

 

打合わせの時、いつものように「ご希望ございますか?」とお尋ねすると、「つい先日祖父が亡くなりまして・・・本当は一緒に撮影するはずだったのですが、、」とママさんからマグカップを手渡された。

「このマグカップ、祖父が使用していたので・・数カットでいいので一緒に撮影してほしいです」

カメラマンにご希望を伝え、いつどのタイミングでどのように撮影するのか、私の頭の中はぐるぐるとそんな考えが駆け巡っていた。

 

えみなちゃんは今までに出会ったことがない位の個性豊かな女の子。

自分で作り出した踊りを踊ったり、おどけてみせたり、コーディの私はもちろん、カメラマンも途中カメラを置いて爆笑してしまうほど・・笑

パパさんもママさんも「わたしたち、仕込んでいませんから!」などとツッコミを入れる。

そんなツッコミを聞きながら、いや、受け継がれているものもある気がする‥と1人で思う(笑)終始笑いの絶えない撮影。

そんな撮影の中盤、ずっとおどけて動きが止まらないえみなちゃんに、カメラマンが指示を出す。モニターの机に座ってもらい、しょうさん(パパさんママさんがそう呼ばれていたので私たちもそう呼ばせて頂いた)のマグカップを持ってもらった。

 

「しょうさんだよ」

パパさんの言葉がえみなちゃんに届く。

右手で大事にしょうさんのマグカップを抱え、少し照れたようなはにかんだ笑顔。

左手が自然に頬を包む。

 

優しい光とその先を見つめる瞳。

その視線の先にはあたかもしょうさんがそこにいるかのように思えて・・・。

 

「ずっと一緒に・・・」

 

そんな言葉が浮かんでくる。

 

この場にいるはずだったしょうさん。

753の孫の成長を祝って、一緒に撮影するはずだった。

確かにそこには、目に見える姿でしょうさんはいない。

 

でもこの写真を見た時、私は確かにしょうさんの存在を感じた。

モニター時、パパさんはこの写真が画面に映し出された瞬間に号泣された。

「本当は撮影自体悩んでいたんです。でも、本当に来て良かった。写真を残すことができて良かった・・・」と言って涙を流された。

 

フレームにはこの写真が選ばれた。
 

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私だったら写真にどう残すだろう。

そんなことを考えていた。

しょうさんとえみなちゃんの関係性を写すには、どうしたら良いのだろう。

 

インテリア、衣装、光、ポージング・・・。

 

この写真を見たとき、私の頭の中でぐるぐるとまとまらなかったイメージが形になって現れたような不思議な感覚になった。
 

どこまでもナチュラルに。

コーディネートは持ち込みの白のワンピース。

あえて髪飾りはつけない。

 

右側から照らされる自然光。

その位置にちょうどいたパパさんからの声掛けに反応するえみなちゃん。

それによって生まれた自然なポージングと表情。

 

その場にいた誰もが確実に「しょうさん」の存在を感じていた。

しょうさんとえみなちゃんとの関係性。

きっとその底抜けの明るさで、しょうさんと笑い合っていたに違いない。

しょうさんとえみなちゃんとの関わりを想像する。

 

他にどんな表現の仕方があっただろう。

二度と訪れないこの瞬間とその家族の思いを形に残すということ。

 

写真がその家族に残すもの。

写真の持つ力。

そこに携る者としての責任。

 

それはお客様の人生に寄り添うということ。

ライフスタジオのマインドである『人生の写真館』であるということ。

 

この仕事の意味、ライフスタジオの存在意味を再確認させられた一枚です。

 

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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