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水戸店
微表情
投稿日:2018/6/5
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「ウチの子、天邪鬼なんです…!なのでぐいぐい行っちゃってください!遠慮すると遠慮しちゃうので!お願い致します!^^」
とママに打ち合わせの時に伝えられた。
こちらの都合により私は最初カメラを持って一対一で撮影を始めた。
彼は始め私と話をしてくれなかった。
よ〜しならばと一生懸命彼にアタックして行った。
ポージングの投げかけに対して彼は正反対の動きをする。そして若干楽しそう。
それならば!「よーしわかったぞ。ならば乗っかってやるぞ〜!」
私は彼の起こす動き一つ一つにツッコミを入れていった。マシンガンのように。彼も彼で様々な動きを繰り出してくる。
私はめちゃくちゃ楽しかった。そしてきっと彼も同じはず。
気がつけば私と彼の間には言葉以外の何かで繋がっている気がした。
そして写真のイメージが突然頭に湧き出てきて私は彼に1つポージングのお願いをした。
彼は乗り気だった。だが天邪鬼はまたいつ顔を出してくるかわからない。
そしてまだ彼と私の関係は100パーセントと言うよりかは50パーセントで向き合い50パーセントで様子を見ている様子であった。
互いに。
私も彼を知りたい。
きっと彼もそうであろう。
私の自意識過剰かもしれないが。
私は少し高い位置から標準レンズを望遠気味にし無理矢理でも本当の彼を覗き込んでやるぞという気持ちで天邪鬼では無い本当の素直な彼を写すイメージをしてシャッターを切った。
果たしてそこに写るのは彼のふとした瞬間0.25秒に見せる微表情かそれとも天邪鬼の彼か。
そこに写ったのは素直な彼そのものであった。彼も私を覗き込んでくれたようであった。
本来なら同じ位置でシャッターを2、3回切るがこの写真は1回のシャッターで撮り終えた。
この写真を撮った瞬間パッと周りが色づいて見えた。どうやら夢中で私と彼は遊んでいたようだった。
言葉でもなく不思議な何かで思い切り遊んだ気分。被写体とカメラマン2人で作り上げた1枚
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