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越谷店
赤橙
投稿日:2024/1/31     更新日:2024/2/1
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写真には撮影者の色が出る。
でもそれは自分の理想の色とは限らないし、変えることもできます。
全てはその人次第。自分次第。
それは写真だけでなく、色んなことに言えますよね。
彼女が着ているのはお持ち込みのお着物。4年前には彼女のお姉ちゃんも、このお着物を着ていました。
4年前はコーディネーターとして撮影に入らせていただいたので覚えているのですが、お姉ちゃんは天真爛漫さが、着物を着ても変わらなくて、着物の華やかな色や柄はそんな彼女の明るさをより引き立たせていました。
では写真の彼女はどうでしょう。
不思議なことに同じ着物でも、着ている人が違うと大きく印象が変わります。
着付けが終わった彼女を一目見た瞬間の第一声は「大人っぽい!」でした。
そして彼女自身も、それを理解しているようで、着物を着る前とはまた違った雰囲気をまとっていました。
さて少し話は変わりますが、彼女の着ている着物は何色でしょう?
橙色?朱色?色の種類はたくさんあるので、これと断定はできません。私には赤と橙が混ざっているような…。
と思い調べたら『赤橙』というぴったりな色が出てきました。『赤橙』とは「橙」よりもさらに成熟が進んだ色だそう。
そんな赤橙の着物と、その着物を着て身も心も少し大人になった彼女は、お姉ちゃんとはまた違った魅力を放ち、とても綺麗でした。
写真も着物と同じように、一つの撮影場所でも撮り方次第で大きく印象を変えます。
越谷店の和室は自然光が入らないので、その分、ある程度自分の撮りたい雰囲気に光を構成することが可能です。
大人っぽい雰囲気を出すのは「明暗差」。彼女が立っている場所の障子のみライトを付けて、周りの背景との明暗差や横顔のラインが出るようにしました。
また、着物の色に合うように暖かい雰囲気も出したかったので、被写体後方(写真の左側)の円状のライトはオレンジライトだけ点けました。
これだけでも十分大人っぽさは出ていましたが、この時足りないと感じたのが、華やかさ。せっかくの華やかな着物の色や柄をもっと引き立たせたいと、被写体の前方にある(写真には写っていない)オレンジライトを点けました。影になっていた着物の色と柄がよりはっきりします。
最後に彼女とこの和室を結びつける前ボケを入れることで写真に一体感が生まれます。
被写体をどう写すか、そのためにロケーションをどう生かすか。考えて考えて写真も成熟させていかなければなりませんね。
Coordinator by Takako Photo by Naomi
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