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越谷店
愛情の証
投稿日:2021/3/30
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皆さんは誰かに愛されていた記憶ってありますか?
両親、兄弟、恋人、おじいちゃん、おばあちゃん…などそれは人それぞれですよね。
先日友人と占いに行ったところ、「あなたはお父さんから強い愛情を受けているね」と言われました。
他の兄弟よりも私は特に可愛がられているそう。
もちろん父との思い出はたくさんあります。しかし、そんな「強い愛情」を感じるほどの記憶ってあまりないかもしれないと思いました。
「愛情」って具体的にどういうときに人って感じるのだろう。
気づいていない、忘れている記憶の中にそんな愛情を受けていたと思うと、そんな父になんだか申し訳ないと感じました。
大人になった現在、そう感じているや否や、父からの「愛情」をたしかに感じるものを見つけました。それが写真です。
さて、こちらの写真のご家族は2年前にもお会いしたことがありました。その時は結婚記念日に夫婦写真をと奥様と旦那様二人での来店。
そして今回は新たな家族と一緒に3人で。
穏やかな雰囲気でこちらの注文に笑顔で応えてくれ、撮影を楽しんでくださるお二人は2年前と変わらずでした。しかし明らかに変わったのは愛情を注ぐ存在が
増えたこと。
我が子へ向ける表情や眼差し、欠伸をする我が子を見て笑いあう二人はまさに父と母そのものでした。
撮影中、特に印象的だったのが、パパさんが我が子を呼ぶ声。
寝ている息子を起こそうと何度も、しかし優しい声で「〇〇くーん」と顔を近づけて呼んでいます。
さらに我が子を慎重にゆっくりと抱き上げる姿にパパさんの優しさが溢れ出ていて、
そんな小さなことですが、パパさんの父親としての愛情を強く感じました。
父と子、母と子のそれぞれの2ショットを撮ることは撮影前から決めていました。それぞれに愛されていたという証になるそんな写真が撮りたかったから。
母と子の写真は「包み込むような柔らかさ」をイメージ。父と子の写真はそんな母とのイメージとの違いをつけて、
男同士の「かっこよさ」「力強さ」をイメージ。私はそれを「陰影」で表現しようと考えました。
そのため、部屋の明かりをすべて消して、窓から入る自然光だけにしました。
最初は二人の横顔に光が当たり、シルエットが美しく見える逆光で撮りました。この時点でより背景との明暗差を目立たせるために、
モノクロを選択。
そして今回の写真である、二人に当たる光がサイドからとなる位置に私が移動したとき、二人の顔や服のしわ、我が子を包むパパさんの腕に入る影が美しいと感じ、
そのままモノクロで撮ることにしました。
お父さんには引き続きお子様を見てもらっていたのですが、ふと、窓の外を見てもらうよう声を掛けました。
なぜかそのほうが自分のイメージにしっくりきたのです。
なぜしっくりきたのか考えて見出した答えは、窓の外を見ることによってよりパパさんがより「かっこよく」写ったからです。
この時写真の見せたいポイントは、我が子を思う父親のかっこよさだったのだと気づきました。
買い物に行っているママの帰りを二人で待っているようなそんな日常感も感じさせる1枚になりました。
テーマは【日常の中にある父の愛情】といった感じでしょうか。
冒頭で「父からの愛情が伝わる写真」を見つけたと話しましたが、どんな写真かというと、運動会で一緒に走る父、膝の上に私を乗せている父、
小さな赤ちゃんの私を抱っこする父、などなど本当になんでもない日常の写真でした。
そんな自分の父とパパさんを少し重ねてしまったかもしれません。
つまりは、愛情を注ぐ父親はどんな姿でも我が子にとっては、かっこいいということです。
一生懸命自分のことを呼ぶパパ。「パパ近いよー笑」とツッコみを入れながら笑顔で見守るママ。
きっと本人は大きくなった時、そんなパパとママの姿は記憶にないかもしれませんが、
今回撮ったすべての写真が、愛されている証として家族の中にずっと残るものであってほしいと思います。
photo by naomi tanaka
coordinator by nanami sato
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