coordinator by　Takako
photo by Manami

 

 

お腹の中に赤ちゃんがいるってどんな感覚なのか。

体験した事のない私には想像する事しかできないけど、

自分の身体で人間を育てる事ができる女の人ってものすごいパワーを持っていて、

10ヶ月もの間自分の身体でお腹の中のこどもを育てるためにいろんな変化に耐えている女性はすごい。

大きなお腹の中でゆらりゆらりと過ごす赤ちゃんを守ってる女性はとても、とても美しく、あったかくて優しくて、その姿を残す事ができたら

いろんな思い出として長く残っていくと思っています。

 

まあるく綺麗なお腹のラインはまさに今ならではの姿。

サイド光がメインの光だったので、

お腹はしっかり横に向け、まあるいラインがわかる様に、

お腹に光がしっかり入るようにして、被写体とお腹で陰影差ができるように意識しました。

マタニティだけにかぎらず、私が大人の女性を撮影する時に意識することは、

人物をあえてはっきり写さない写真も撮るです。

なぜか。

私たちが撮影する写真は基本的に加工はほぼしません。

それがいいか悪いかは置いておいて、

加工をしな素のままを見れる良さがあるので、その中で出来る限りの私たちが撮影する時にできる工夫を加える事で、より美しく見せる事が出来ると思っています。

今回の場合はお腹のまあるさがポイントの1つにあり、そこに同じようにふわっとした印象を与えてくれる前ボケをプラスする事でより写真の中のマタニティである被写体の存在感が際立ちます。

また、被写体は陰影差があるようにしているので、そのままだと少し暗い印象もあるかもしれませんが、たまボケがあることで画面全体が明るくなり、

優しい印象に見えるよう意識をしました。

 

人生の中で自分に子どもができるか、できないか、それは誰にも分かりませ。

今こうやってこの世界で命が生まれてくるかもしれない出来事はとても尊くてかけがえのない事だと思います。

この写真がお腹の中でママと一緒にいた大切な思い出として、家族の記憶に残っていくお手伝いになったらいいなと思います。