Staff Blog
越谷店
感情が溢れる
投稿日:2019/6/21
1358 0
coordinator by Natuko
photo by Manami
写真を撮影する時、みんなは何を考えながら撮影しますか??
日常生活で写真を撮る時、例えば美味しそうなごはんが目の前にやってきたら今自分の前の前にある美味しそうなごはんの記録を残しておきたいと思って撮影したり、
家族との楽しかった思い出を記憶しておきたいと思ったり。
写真を撮りたいと思う瞬間って、多くは感情が外に出てくる瞬間なのではないかと思います。
日常の楽しいときや、嬉しいときに、ああこの瞬間をまた思い出したい、記録に残して記憶にとどめておきたいと思う。
けれど、感情が出てくる瞬間というのはそれは陽の感情だけでなく、
報道写真などの人間の心を揺さぶり、言葉だけでは語れないその現状を伝えたいという感情が表に出る瞬間があるからシャッター切る。
写真の中には多かれ少なかれ目には見えず、数値にも出来ないシャッターを切っている人たちの「感情」という心が表れてしまうものだと思っています。
彼女は少し物静かで言葉数が少ないけれど可愛らしく優しく笑ってくれる女の子でした。
パパさんママさんも「少し人見知りもあって口数が少ないんです」とおしゃっていましたが、撮影がはじまり話かけると一生懸命答えようとしてくれて彼女が少しづつほぐれていくのがわかり私もとても嬉しい気持ちになりました。
話をしていくと、彼女は大きくなったら生物学者になりたいと教えてくれました。
生物学者って動物の事を研究するの?など、いろいろ聞いていたら生物学者というのは生きているもの全てが研究の対象と教えてくれて、自分でも調べてみると生物学というのは生命現象を研究する自然科学の一分野であるとの事でした。
彼女はトカゲなどの爬虫類を研究したく、今もカナヘビというトカゲを飼っていると教えてくれました。
撮影をしていく中で聞く、何気ない会話、笑い声、カメラを構えていない時の触れ合い、
写真の中には言葉は入らなし、笑いあっている私たちの姿は映らないけれど、とても大切な時間です。
色々な話を聞いていくと彼女の表情がどんどん変わっていくの感じ、
この会話をする事で私も彼女の事を沢山知る事ができて、またこれから色々な彼女の姿を見たいと思い、、インテリアの中で彼女の姿を見ながら模索していくのです。
最初は少し緊張して見えた笑顔がリラックスした笑顔になり、緊張して堅かった表情が、今度は自分で表情を作ってくれるようになり、
撮影をしていく中で彼女の心が少しづつ溶けていくのと同時に、私が彼女を見ていく視点もまた変わっていきます。
この写真は望遠レンズ200mmで撮影をしています。
望遠レンズの200mmというのは現在スタジオで使っているレンズの焦点距離の最大数値です。
200mmのレンズの中で彼女の顔をみたら
「ああ、こうやって私の向かって笑ってくれるこの子が可愛くて仕方ない」
と心が叫びます。
彼女の零れそうな笑みと、光に照らし出される透けて見える髪の毛、
前ボケを少しかけてふとこちらを見つけてくれたようなそんな感覚にドキっとします。
1時間という時間の中で私と彼女となっちゃんとパパさんママさんの5人で一緒に作り上げてきた時間と空間があったからこその彼女の感情が溢れてくれた笑顔なんだと思います。
望遠レンズの200mmは画角が狭くなっているからこそ、被写体に集中する事ができます。
標準レンズ70mmでアップで撮影するのとは見え方がまったく違い、被写体が画面いっぱいに入っていても、背景の抜け感、画面の前ボケの透け感は200mmだからこそ出る質感だと思います。
被写体に集中して被写体と一体化するそんな感覚になります。
最初に書いた通り、写真といのはどうやっても自分の感情が出てしまうものです。
だから私たちは被写体に話しかけ、その子たちの色々な面を見て知ろうとするのです。
少ない時間だとしても、その時間の中で相手を知ろうとする行為をするのとしないとでは大きな差がでます。
どうして言葉も聞こえなくて、動かない写真に感情が見える気がするのか。
それは写真を撮っているのが人間で、人間が撮る写真に感情があると見ている人たちが知っているからだと思います。
見ている人たちがどんな風に思うのかは千差万別、
正しいものばかりでは無いかもしれませんがそれでも相手を知りたいと思う写真には「感情」という
目には見えないけれど見ている人たちの心に訴えかける心の叫びがあるんだと思います。
この記事をシェアする
サイト内投稿の検索
- トップ
- Staff Blog