Staff Blog
越谷店
生きている、を感じる瞬間
投稿日:2019/4/29
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coordinator by Naomi
photo by Manami
以前のフォトジェニックでも書きました「動いている写真」
何故私は動いている写真が撮りたいと思うのか。
それはよくあるありきたりな理由かもしれませんが、
動いている瞬間に被写体から湧き出る「生命力」を感じているからだと思っています。
動いているこの瞬間がとても自然で力強いから。
もちろん作り上げられる自然な写真も存在し、ただ自由に動いている=生命力に繋がるわけではありません。
写真の中の被写体がファインダーを通して生きている力が見えた時、「生命力」を感じ、この写真の中に自由・自然さを感じるのだと思います。
新生児~1歳8カ月くらいまでの子どもたちはまだ言葉が充分には理解できません。
なのでポージングを指示したり、その子に意図を伝える事は難しく、予測不可能な状態に陥る事もしばしば・・・
しかし、だからこそ、思いもよらない瞬間を撮影する事ができます。
私はカメラマンでも、コーディネーターでも、ファインダーの目の前にいるその子が今どんな事を考えているんだろうか想像をします。
私の想像は結局想像にしかすぎませんが、その子の心を開いてみる事が出来ないのであれば、私たちは想像してその子に寄り添っていく事が被写体に近づく近道の1つだと思っています。
どんな年齢の子でも想像し、考えますが、新生児~1歳8カ月くらいまでの子どもたちに関しては言葉のコミュニケーションがほとんど取れないからこそ、様々な方法を使って想像ではありますが、どんな事を感じているのかより、考えなくてはなりません。
今回被写体の彼女は1歳記念の女の子。
待合のお部屋で彼女に会うと彼女はじーとこちらを見つていました。
だけど大きく見開かれた瞳は怯えたり、恐怖を感じている様子では無く、こちらを観察し様子を伺いながらもこの場に身を委ねてくれているようでした。
撮影がはじまってもまったく泣いたり、怖がったりする様子は無く、1人になっても新しい場所への冒険心が強くにこにことこの状況を楽しんでくれていました。
ママさんに聞いてみると普段は人見知りも強く、この日もお家にいる間はそんなにご機嫌は良くなかったそうであまりによく笑う娘様にとても驚いている様子でした。
撮影の途中、ご機嫌だけどあまり大きな動きがなかった彼女が撮影に慣れて来て自分で立ち上がり少し歩いたり、はいはいしたり、あっちを向いたり、こっちを向いたり、ほんの少しだけ落ち着きがなくなり、先ほどよりこちらのアクションへの反応が少し薄くなったこの時、彼女の「生命力」を感じる瞬間が訪れました。
ふと彼女は動きが止まり、片目をくしゅくしゅっと手でこすり始めました。
ママは「眠くなっちゃったかな?」そう言っていました。
私は眠くなり、自分から目をこするという仕草をしてくれた事によって、彼女がその場所で動いて、生きている瞬間だと感じました。
1/1250 秒
f/2.8
ISO/250
望遠レンズ/160 mm
この時、彼女が座っていた場所にはちょうど夕方の西日がしっかり射し込むみます。
シャッタースピードを遅くしてしまうと身体の周りの輪郭が飛んでしまい、ぼやけてしまいます。
被写体への光と背景の色味の差があったので、F値は2.8で背景はボケ感を優先し、シャッタースピードで輪郭を優先、望遠レンズの効果でより背景と被写体の立体感が見えるよう前ボケを入れる事で輪郭はあるけど、くっきりしすぎないように考えました。
暖色の優しい光が射し込み、手をくっと持ち上げながら、身体に力は入っているけど、くしゅくしゅとこする反対の目は少しとろんとして眠たげな彼女表情がとてもリアルで生きている瞬間を私は感じました。
赤ちゃんの撮影では時たま、こちらのアクションだけでは引き出す事が出来ない、赤ちゃん自身が感じている状態を行動に出してくれる事があります。
私たちのアクションで可愛いリアクションを返してくれたり、
持っていったおもちゃで遊んでくれたり、言葉で具体的にコミュニケーションが取れなくても、私たちの行動、ボディーランゲージでコミュニケーションを図る事が沢山できます。
その中でも、コミュニケーションを撮り続けたからこそ、赤ちゃんが自由で自然な状態になり、赤ちゃん自身が自分で動いて感情を表現してくれるその瞬間は、撮影の中で感じる事ができる「生命力」の1つで、相手の心を想像し、寄り添いながらコミュニケーションを取る事が私ライフスタジオで行う撮影の大事なポイントだと思います。
こちら余談ではありますが、
被写体になってくれている赤ちゃんのママさん、私の大好きなK-POPアイドル、SHINeeの事で意気投合し、私が2回撮影に入らせていただき、BLOGにも書かせていただいたママさんの妹さんだったのです~~~!
撮影が終わってからお互いが気が付きびっくり!
こんな数ある撮影の中で私がたまたま撮影させていただいたけれど、何だかとってもご縁を感じました。
私たちが出会い、撮影させていただくこの瞬間はかけがえのない生きた繋がりの1つだと感じました。
出会いの1つ1つを大切に写真に向き合っていきたいです。
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