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越谷店
scrollable
視線の先に
投稿日:2017/6/15
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Coodinated by Makita
Photo by Manami
写真を撮影するとき気をつける事は多々ありますが、
その中の1つに被写体がまとう表情というものがあります。
これは普段の撮影以外にも当てはまりますが、表情という物理的に見えているものだけではなく、
写真を撮る相手が頭からつま先まで全体にまとう全体の表情というものを大事にしたいと思っています。
どんな姿も本来はその人そのものであり、相手を表現する為には表情だけでは計り知れない部分もあります。
写真を構成しているものは表情だけではなく、画面の中にいる人という全体像です。
画面の中の被写体をインテリアの中に配置し、ポーズを付けたり、声かけをしたり、
前ボケを入れたりしながら構図を考え写真を配置していき、
画面の中で被写体が一番活き活きと見える形を探していきます。
顔の表情というのは私たちが肉眼で確認できる顔の表情ですが、
その被写体が醸し出す目には見えない被写体全体をまとう空気の表情というものを写真から感じてもらうために、
今回の写真では被写体の表情、目線、手の動き、画面全体の色、
被写体に射す光など絶対を通して彼女が放つ美しさを意識しました。
この写真では、インテリアの中では光はつけておらず、
被写体が座っている窓から射す光だけで撮影しています。
このインテリアは時間によってはインテリアの中の光を付けないと暗すぎてしまう場合もありますが、
この時はまどから白い自然光がしっかり入ってきていて、
光がしっかりと射す場所に座っていた彼女を美しく照らしてくれ、インテリア全体に反射して光が入り、
クリーム色が少し暗みを持った色になってい彼女の美しさを引き出していました。
彼女は七五三撮影をしてドレスの撮影だったので、まだ唇には少し赤い口紅の色が残っていて、
光が反射する美しい黒髪からのぞく彼女がこちらを見つめる瞳に赤い唇が、
大人のような幼いような不思議な空気がして食い入るようにシャッターを切っていました。
彼女の透き通た黒い瞳を見ていたら、何だかこちらの心をすべてを見透かされたような、そんな気持ちになり、
壁をなめるように撮影する事で彼女に吸い込まれてしまうようなそんな感覚になるようにしました。
肉眼で動くもの見る事のメリットと、肉眼の一瞬を収めるメリットがあります。
写真は声は入りませんし、自分たちの記憶の中では写真だけだと曖昧になってしまう事もあるかもしれませんが、
写真というものは肉眼で見ているものをより美しく、飾る事が出来ます。
私たちが目に焼き付けていかなければいけない記憶と、写真として記憶の中に収めていくもの、
どちらも良さがあり、記憶と思い出をの残してくれる大切な存在です。
被写体の彼女に将来の夢は?と聞いたら
「モデルになる事」
と教えてくれました。
彼女が夢見るモデルという存在に私は彼女を少しでも近づけてあげる事は出来ただろうか。
帰る前、彼女と2人きりになる事があり、今日はモデルさんになれた?と聞いたら
「モデルみたいにかわいくしてもらえてうれしかった。ありがとう」
とそんな素敵な言葉を私にかけてくれました。
子供たちの中にある小さな夢、たくさんの事を学んでいく中で夢はどんどん変わっていくかもしれないけれど、
私が彼女と出会って、彼女が今抱く夢のお手伝いができた事がとてもうれしかった。
彼女、彼らに少しでも幸せで楽しい思い出が心に残り、
パパさんママさんの嬉しい思い出が残るよう私は日々写真に向き合っていかなければと思います。
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