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越谷店
やればできるさ Yes, You Can.
投稿日:2011/8/27
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やればできるさ Yes, You Can.
ホイト親子、夢と勇気の実話
著:Dick Hoyt
この本との出会う前に、TV番組でこの親子の短く編集されたドキュメンタリー映像を見た。思い切り泣いた。今でもその感動のシーンを思い出すだけで涙が出るくらいである。その時の映像は、今では私のiphoneの中にあり、ふと自分が行き詰った時や、がんばろうと思うときに再生している。その度に何度も泣いてしまう。
Youtubeでたくさんの動画がある中で、比較的よく紹介している動画はこちら。
http://www.youtube.com/watch?v=CMc6OtVPKfU&feature=related
「息子の為に鉄人になった父親」というタイトルで番組は紹介していた。重度の脳性麻痺の息子と共にアイアンマンレースに出場するといった内容だ。私もテレビなどで紹介されるトライアスロンという競技を知ってはいるが、もちろん挑んだ事はない。海を泳ぎ、自転車をこぎ、マラソンをする。そういった競技だが、文字にすれば簡単だがもっと詳しく言えば、海を3.8km泳ぎ、その後自転車に乗り180kmを走り、その後フルマラソン42.195kmを完走する。途方も無いレースだ。これが通常の参加者の場合だ。
そこにこの父の場合、海で泳ぐ際に息子をゴムボートに乗せ重さは60kg以上を自身の体にロープでくくりつけ、3.8kmの海を1時間53分のタイムで泳ぎきり、ゴールしたその体ですぐに息子を抱きかかえ、休まずに、特注して作った自転車に乗る。その日の気温は30度以上の猛暑、二人の体重を合わせ130kgの重さの自転車を漕ぐ。四肢麻痺の息子の体調を気遣いながら、水を飲ませながら、東京⇔静岡間と同じ距離、180kmのコースに向かい完走する。そしてフルマラソン42.195kmを息子を車イスで押しながら走るのだ。
何かスポーツに真剣に取り組んだ人であればあるほど、信じられないのだ。考えられない。自分自身だけの戦いでもこの競技は途中でリタイヤの可能性もある。
運動部の経験があり、多少運動神経に自信がある人でもやりたいとは思えない。普通に考えることができない。少しながらでも肉体の限界に挑む苦しさが分かるほど、映像を見ながら涙が出てしまうのは同情ではない、心から本当に感動し、尊敬する涙。そして涙を流しながら思うのは自分を見つめる時に、自分自身もっともっと自分は頑張れるではないかという涙がある。この親子の映像を見て涙をするのは、どこかで諦めてしまった自分自身を諦めないと思わせてくれるものがあるからだと私は感じた。
映像からの感想が多くなってしまったが、この本に書かれているのは、父と息子との歩みだけではない、ずっと闘い続けた家族の闘いが記されている。若い夫婦が脳性麻痺と診断された息子を諦めず、他に二人の息子を育てながら、息子が一般教育を受けられるように、州に掛け合い何度も断られながら、マラソンへの参加、トライアスロンへの参加も、参加者として認められずに走った過去。それでも諦めずに息子も参加できるんだ。その分は私が走るんだとトライし続ける父の姿、母の姿。そして脳性麻痺から奇跡のように人生が動きだす息子リックの人生。
今youtubeでこの親子の編集された動画が流れている。Youtubeの反響がものすごく、世界中からメッセージが届き、答え切れないメッセージの数にパソコンの出来ない父は困惑したそうだ。ただ、世界中の人たちが勇気をもらい、自分を奮い立たせて生まれ変わることが出来たんだというようなエピソードが本の中で紹介される。誰かの一生懸命な人生が、生き様が少しずつ周りを動かしていき、世界を動かしていく。そんな感動のエネルギーの連鎖を感じながら、普段暗いニュース、不安なニュースばかり溢れているこの世の中にこんな感動の連鎖が続く話があることに、喜びを覚えながら、何かを私は諦めたり、途中で投げ出してしまったり、そんな人生の繰り返しに終止符を打ち前に進む勇気をくれるこの親子に心からありがとうを言いたい。そして本屋でこの本が並んでいるのを見たときに、迷わず買った。
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