Photo by Manami

Cordy by Naomi Tanaka

Write by Mayu Kanasugi

@Koshigaya

 

 

撮影中、きまって子供達が同じ行動をするエリアがあります。

それがこの「窓」のエリアです。

私たちが窓を開け、「お外を覗いてごらん？」と声を掛けると

子供達はワクワク、と外を覗きます。

 

被写体の彼もきっと、枠に顔を埋めちゃうくらい夢中になっているのでしょう。

 

75cutの原本は、すべてがすべてこちらを向いた写真ではなく

彼らの仕草に着目したような写真も含まれて構成されています。

 

この写真の魅力は、彼自身の行動のかわいさと、そのフォルムであると思います。

両手で窓枠を掴み、ちょっと膝を曲げて外を覗く彼はおそらく２〜３歳くらいでしょうか。

その時期特有の幼いラインがとても可愛らしい、と私は感じます。

 

表情だけでなく、体の頭身というのも

彼らは日に日に成長していきます。

「今だけのかわいさ」というのは、彼らの存在そのものを指しています。

 

広い空間の中に、ちょこんと存在する様子を望遠レンズで撮影したものは

圧縮効果により、被写体の存在感を強調します。

背景のライトボックスをつけることで

逆光効果により被写体のラインの印象を強調しています。

 

被写体の彼は、窓の外でいったいどんな表情をしているのでしょうか。

彼に対する想像を膨らませることができるのも、この写真の魅力であると思います。