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投稿日:2019/7/15

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コーディネーターの私が考える分析

 

 

photographer:osada

 coordinator:saya

written by saya

 

 

コーディネーターは主に撮影中は被写体とのコミュニケーション、インテリアの整理、身だしなみのチェックなどを行います。

その他にもカメラレンズに映らない全体の状況を把握するのもコーディネーターの役目です。

カメラマンはカメラレンズの中の世界に集中するため外の世界の把握までは難しい場合もあります。

撮影の一部始終を見逃さず外の世界を知るのはカメラマンではなくコーディネーターが得意とします。

しかし逆をいえばコーディネーターとして現場に立つ私はカメラレンズの中の被写体やその他の情報を見ることはありません。

完成した1枚の写真にするために必要な物とそうでない物を取捨選択し切り取る作業をするのは

コーディネーターではなくカメラマンの役目です。

どう残すかはカメラマン次第ということになります。

もしより良い効果的な写真を残すとしたらカメラマンとコーディネーターはバランスの良い関係性が重要です。

 

 

彼は恐竜と野球が大好きな男の子でした。

ご来店された当初は少し恥ずかしい様子でしたが、自分の好きな恐竜や野球の事となると楽しそうに話をしてくれました。

ママさんとのパターンの打ち合わせ中、

「今、子どもにこれを見せたら(好きすぎて)大変な事になるんですが…」

とこっそり鞄の中にある野球セットを見せて頂きました。

今回の撮影では彼の好きなものでも撮影したいとのご希望でした。

 

野球セットの撮影中、カメラマンに「やりたい事があるんだよね」と伝えられました。

被写体の後ろにレフ板を置き被写体の横にライトをセット。

カメラマンは被写体と同じ目線まで姿勢を落としカメラの設定を変えている様子でした。

このカメラマンの行動を見てきっと重みのある写真に仕上げるのだと私は思いました。

カメラマンが彼の視線まで腰を落とした行動を分析すると、彼の見る世界に特化させようとしたのではないかと考えました。

水平なアングルは日常的な親近感を生み出します。

彼が見る世界を私たち大人にも分かるようにするためには私達の視線ではなく彼の視線に合わせる方が現実的です。

そして彼のマインドを映し出すためポージングは私が指示しました。

「試合に勝てますように!って願いを込めて!」と彼に問いかけ、

彼は「勝てますように…」と何度も何度も唱えていました。

目を瞑りそう唱える場面は緊張感がありました。

 

撮影において水平なアングルは一般的で、場合によっては味気ない写真になりがちです。

けれど意識をすれば私たちの立場ではなく被写体と同じ立場になることで被写体を知るという面では最適だと感じました。

また今回はダイレクトに彼の思いが分かるようにインテリアの設置は特に必要がありませんでした。

これらから普段から脱出した空間を映し出した写真なのではないでしょうか。

 

 

カメラマンの行動に反応し憶測ですが私も行動できた事により、インパクトのある写真に仕上げる事が出来ました。

カメラレンズから見る世界はコーディネーターには分かりにくいのは上記にもお伝えした通りです。

カメラマンの動きを見て突き詰めていく方法は写真としてイメージしやすいのかもしれません。

より良い写真を残す過程にはカメラマンとコーディネーターの物語があります。

撮影の過程を含め仕上がりの写真を見て頂けたら嬉しいです。

 

 

 

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