来店してから少しばかり恥ずかしそうな表情を見せるむぎちゃん。

僕は打ち合わせで、できるだけこどもたちと距離を縮めるようにしていて、

むぎちゃんも僕のボケに笑ってはくれるものの、照れて下を向いてしまい、なかなか難しいと感じたスタート。

着付けが始まり、鏡を見ながらもずっとニコニコの麦ちゃん。

撮影はとても楽しみにしてくれていたらしくて、さらにむぎちゃんの奥底に眠っている楽しい！を引き出したいと思いカメラを持った。

照れ屋なところを逆手に取り、まずは言葉で接するよりアクションで。
するとだんだんと心を開いてくれて話してくれるように。

仕草一つ一つが可愛くて、

瞬きすら忘れてしまうくらい、いつの間にか夢中になってた。

 

小物としてドライフラワーをワンポイントアクセントとして、さらに前ボケにレースを使い、

全体的に被せることによって儚い感じを表現することができた。

さらには逆光と順光を使い被写体を柔らかくはっきりと。
それも、全てむぎちゃんと作り上げた一枚の写真。

モニターが終わってから、むぎちゃんが帰りたくないと泣き出してしまった。

それを見て、僕も泣き出しそうになった。
涙をグッと堪えて、またね。とハイタッチを交わした。

むぎちゃんとまた会える日まで。

 

photo：Takuma Harada

     codi:Ryouko Hidaka