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投稿日:2018/4/30

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やってはいけない事をやりたくなる心理が人間にはあるかと思います。
 
特に子供の場合「これは、触っちゃダメだよ」と言われたモノにわざと触ったり、自分より手の届かない高い位置にあるモノに手を伸ばそうとする事は多く見られます。
 
私も子供の頃、よく高い棚の上にあるお菓子を脚立と背伸びで無理やり取ろうとして、お菓子を落として床にばら撒くという事をしました。でも、そんな子供ならではの動きが、とても愛らしく感じます。今回の写真は、そんな子供の一生懸命な愛らしい様子を残したくて、シャッターを切った1枚です。
 
また、今回の写真で個人的に意識した点は、3つあります。
一つは『写真の調和』もう一つは『視点』あと『テーマ性』となります。

『写真の調和』とは、1枚の画面の中で、ある一点ばかりが目立つというのでは無く、同じ量で空間、小物、衣装、被写体それぞれが自身の役割を果たしているかどうか意識してみました。この写真でいうと、先ずは色味です。鮮やかな野菜や果物は、どうしても色彩が強く出てしまいますが、空間量を少なくする事と、写真の中の主役である女の子が着ている青系の衣装を対照的に持ってくる事で、色のバランスを調整しました。また、床の白い空間を入れることで、逆三角形の構図をつくり、画面に動きを出してみました。

『視点』は、画面を見る時の人の視線の誘導。視線の流れでもありますが、空間の強弱や小物や被写体の立ち位置によって、見せたモノへ視点を運ばせるように出来ているか気をつけました。一見、鮮やかな果物に目がいくかと思いますが、それはその次にその果物を取ろうとする女の子へ繋がる視線誘導であり、広角で俯瞰から見ることで、視線を底辺に集中させる効果を持たせています。

『テーマ性』は言葉通り、その1枚からストーリーが生まれるように、小物、衣装、被写体の動きから、その空間のテーマを想像しながら撮影する事です。キッチン使用なインテリから連想させるのは、ちょっとやんちゃな女の子が、大人サイズの大きなアイランドで、お母さんの真似事をしようと、まだ手が届かない果物を取ろうと一生懸命手を伸ばそうとする図です。さながら『となりのトトロ』に出てくるメイちゃんのような、大人の真似をするのが好きな女の子が想像させられました。実際にこの女の子は、初めて出会った瞬間から一か所に留まる事が無いくらい、活発な女の子でした。

子供の仕草は、突拍子もない偶然の産物から生まれるモノもありますが、それを第三者により臨場感を与えらるように1枚の写真に収めるには、常にそのインテリと被写体を観察する事から始まり、そしてそこから素敵な偶然がうまれるように、写真の種を巻く事が必要なのかと思いました。
 
 

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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