「内なる光」

・関係性
・表情
・トリミング

光は被写体を写すだけではない。
光の使い方で多様に表現を変えることができ、伝え方伝わり方が変わる。
またその写真を見る人が写真というものの認識を変える事もある。

光を活かして収めるには、トリミングの仕方や場所、ポーズやタイミングなどなどいろんな要素も重要になる。

この被写体は基本は物静かで大人しく、こちらの提案は何なくこなしてくれるような、知的で子供らしくない一面を見せてくれるお子様だった。
私が撮影に入る際に常に考える１つのことに
被写体の新たな一面を引き出すという目標がある。
こちらの提案を一方的に伝えるだけでは、型にはめてしまう。彼の新たな一面を引き出し形にするにはやはり関係性が重要になってくるのだ。

自分の話をしながら彼の話を聞く。
色んな会話を通して色んな感情が動くと緊張している事に意識を向けていたのが少しずつ溶けていく。

彼も最初は緊張していたが、段々と緊張が溶けていく内に、表情も和らぎ彼からポーズをしてくれるようになり、最後には何でも話してくれる中になっていた。

写真を見た時にワッと歓声が湧いた時は、本当にこちらも嬉しく、感動を共有出来てる瞬間である。

トリミングは光が入っている面の比率を多くする事で輝きが増すように心がけた。