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自由が丘店
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Photogenic : 146

投稿日:2017/8/31

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『秘密』
 
青山、自由が丘店は今年1カ月ごとに様々な光を主題に写真に取り組んでいます。
8月の写真主題が『弱い光』でした。
 
『弱い光』というテーマは曖昧で、とても悩みました。
イメージがないと、ただ適正露出でない写真になってしまうと思いました。
そこで『弱い光』とは何か?
弱い光と思われる写真の資料を集め、そこから抱くイメージを連想しました。
弱い光の資料を集める中で、1人の被写体だとアンニュイな雰囲気や、寂しさや、もの悲しさが漂い、ひとりぼっちのようなネガティブなイメージが湧いてしまい、写真スタジオとして喜ばれるものなのかな?と葛藤がありました。
しばらく『弱い光』とは何か悶々とする中で、更に資料を集めました。
集めた資料の中で、恋人たちがうす暗い中で抱擁しているシーンがあり、それは“秘密感”があってとてもドキドキするものでした。
 
自分の中で弱い光の撮りたいイメージが『秘密』というテーマに決まりました。
 
2人兄妹の撮影を狙って、何度かチャレンジしました。
廊下を暗くし、被写体から離した奥のほうの場所に小さめのライトボックスを配置しました。
前後の露出差を作り、核心的な部分だけがくっきりとしたシルエットになるように調整しました。
両サイドからも補助光をあて、全体がノッペリとしたシルエットにならないよう、洋服の部分は立体感がでるようにしました。
部分的にシルエット化することで見る人の想像力を掻き立て、『秘密』というイメージがより強く演出できるのではないかと思いました。
 
「2人で私達に聞こえないように内緒話をして!」と声をかけることで、横顔のシルエットは笑顔のわかるものとなりました。
この姉妹はちょうど7才と5才で七五三の着物の撮影でした。
ご両親も着物でいらして、洋服の撮影はおまけのようなものでしたが、モニターの際には着物とはガラリと変わった二人の姿を見てとても喜んで頂けました。
 
『弱い光』は私のなかでとても難しい課題でした。
自分の中では初めネガティブなイメージでしたが、別の強いイメージを持つことで、自分の中で新しい写真を作ることができました。
また、ご家族に喜んでいただけたことで“顔のはっきりわかる笑顔の写真”とは別の写真の価値感を感じました。
これからも自分の中に課題を持ち、新しい写真の価値を発見できるように取り組みたいと思います。
 
Photo by Tonegawa 
Coordinate by Kashiwagi
 

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