「出会い」


・表情
・質感
・曲線

柔らかい光をとるに当たって
柔らかさを作る要素は何かというところから
考えていきました。
いろんな資料を見ながら
柔らかい光が演出できている写真の共通点に
コントラストが強くないこと
色味が強くないこと
映る要素に曲線が多いこと
質感の柔らかいもの
ピントをあえて被写体から外して柔らかく演出してるもの
表情がこわばっていないものなどがありました。

光だけではなくこれらの要素が一致する事で柔らかい写真になるという事を念頭に置き、今回表情と質感と曲線に重点を置き取り組んでいきました。

まず表情について。
人見知りがない彼女はいつも誰に対してもとびっきりの笑顔を見せるとの事。仕草も元気いっぱいで、こちらも自然と笑顔になるようなそんな空間でした。柔らかさと彼女の笑顔を活かし撮影を進めていましたが、ふとした瞬間に見せる真剣な表情にこんな表情もするのだと目が止まりました。
この場所では楽しい空間は勿論ですが、それだけではなく関係を深めていき、被写体の新たな一面を美しく残していく事も重要な構成要素の１つです。

75カットの写真はその人と私達が作る物語です。彼女を表現するのに笑顔だけではない表情を残すのは今の彼女を表現するのにとても重要な要素の一つ。

そこで蛍光灯の硬い光ではなく、自然光の特徴である柔らかい光を軸に、質感を柔らかいものに演出するためにお布団を下にひきリラックスしてもらうため、寝っ転がってもらいながら撮影をしていきました。

表情と質感だけでは彼女の良さと一枚の写真の完成には足りないため、好きな所を触ってもらうよう伝えました。

集中しながら長く伸ばした髪の毛を見つめる彼女は何を考えていたのでしょう。

柔らかい光という要素の中には
光だけではなくて、すべての要素について考える必要があるという事を取り組みを通して学んだことでした。


Photo by Shie
coordinate by Gahee