私はライフスタジオの圧縮写真というものが理解できずにいました。
それは平面的なトリミングだけを見ていたからかもしれません。
色んな方の説明を聞いても、自分の中の固定概念を崩す程、納得のいく答えはありませんでした。
大内さんのフォトジェニック『I→You→We』の文章の
 

圧縮効果というものがある。この効果は奥行きがない写真になりやすくなる。
簡単に言うと遠近感がなく近くのものと遠くのものがぎゅっと詰まったように見える特徴である。

 
という部分で初めて自分の中で圧縮写真というもののトリミングの意味、平面的でなく距離の圧縮であるということの理解ができました。
 
この女の子ははじめから私達に対し、壁がなく、とにかく明るく、ユーモアのある子でした。
コーディネーターの愛さんとも意気投合し、距離はいつも以上に近くなっていきました。
表情やポーズがクルクルと変わり、私達自身が心から、この子との空間を楽しんでいるのを感じました。
その時に私は、この子との距離を表現するのに圧縮写真は最適だと思いました。
 
この女の子により集中できるように、他の要素はできるだけそぎ落としました。
私たちの声がけに軽やかに応じ、みせてくれる仕草、表情をぎゅっと凝縮した一枚に残したいと思い撮影しました。
 
Jiyugaoka Photo by Tonegawa ,Coodinate by Kajiwara