17才

自分の好みがはっきりしだし、人から見られることを意識しだし、子供ではなく、大人でもなく、とても魅力溢れる時期。

彼女も自分の美意識がはっきりしていた。
何か希望があるか？聞いた時、

「自然でないもの。」

という答えが返ってきた。

普段、ライフスタジオでよく聞かれる『自然な感じ』。
真逆のものを突きつけられ、私の頭はクルクル回転した。

以前、20才のガヒちゃんに聞いた、周りの子の成人式の前撮りの話を思い出す。
セルフィーが流行る中、自分の最高の角度をカメラマンに崩されたくない、という話。

私は彼女との対話が凄く重要だと感じた。
好きな雑誌の話、アイドルの話からどんな風なものに憧れているのか、「自然でないもの」のヒントを集めていく。

小物も自分で用意したマフラーにニット帽。
すぐに、撮影したい場所が浮かぶ。
冬の日の街角、恋人を待つイメージ。

マフラーを握って、という私の問いかけに、顎をクイとあげた。
その大人びた目線に彼女のこう撮られたいという気持ちが伝わる。
それを如何に崩さずにカメラマンとして、彼女の魅力を最大限に魅せる光、角度を探す。

彼女の希望に100%答えられたかはわからないが、私にとって色々と思いを巡らす刺激的な撮影になった。

Jiyugaoka Photo by Tone , coodinate by Ren