Photogenic


市川店
scrollable

キラキラ光る泡のよう

投稿日:2019/8/5

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パチンと消えたその先には何がみえていたのだろうか

 

 

 

彼女は初めて会った時お母さんの影に隠れてしまい恥ずかしそうな様子だった。お母さんは、「最初だけこうなんです。」と告げてくれたが、洋服を決めている時や、移動中もこちらを見る事はなく、お母さんと楽しそうに会話をしていた。

そんな中私は何を話そうかな、何が好きなのかとワクワクしていた。外の撮影というだけで、きっと大丈夫だろう。そういう気持ちが出てきていたのだ。

 

公園へつくと、広い原葉っぱがある所で撮影を始めた。虫が嫌いと言う彼女は何に興味が魅かれるだろうか、シャボン玉は好きだろうかと考え私はシャボン玉を吹いてみた。すると、彼女はこちらを見てくれた。彼女の方にシャボン玉を向けて吹くと、おそるおそるパチンとシャボン玉を触ってくれた彼女の表情は最初とは違う表情をしていた。このシャボン玉が私と彼女の距離を縮めてくれたのだろう。

 

そこから、彼女は自分もやりたいと私に話しかけてくれた。私はシャボン玉を彼女に渡し、「ゆっくり吹くといいよ。」とシャボン玉を渡すと彼女はゆっくり吹いてくれたが、シャボン玉はなかなか出てきてくれず。一緒に液をつけて、「今度はさっきよりも、ゆっくり吹いてみよ」と伝えると、彼女は頷き、ゆっくりと吹いてくれた。シャボン玉が出たのが嬉しかったのか、彼女は「もう一回!」と笑顔を私に向けてくれた。そこから、彼女はシャボン玉を吹き、大きいものや小さいもの、沢山のシャボン玉を作り、楽しそうにしていた。カメラマンはその様子を撮影していた。高い所からも撮影しようとカメラマンが滑り台の方へ行くと、こちらから話しかけたのではなく、高いところにいるカメラマンにシャボン玉を見せてくれたのだ。

 

 

 

この一瞬、彼女には何が見えていたのだろうか。

彼女の視線の先は青空だったのか、太陽は眩しかったのか、風はふいていたのか、私達から彼女は見えていたが、果たして彼女から私達は見えていたのだろうか?

この一瞬で私達よりも彼女にはたくさんのものが見えていたのではないだろうか

この1枚の写真にはそんな彼女の魅力が隠されている気がする。

 

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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