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市川店
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光を見る。

投稿日:2018/11/28

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直接、目で見えなかった光が、ファインダーを通し写真として表れた瞬間、毎回違った形で、新たな気づきを得られることがあります。

写真を撮るうえで大切なことのひとつとして、光を見ることです。

人は光と影によって、モノの色や形を情報として取り入れています。同じ場所、同じ道具、同じモデルで撮影をしてもカメラマンが良い光を見きれるか見きれていないかで写真としての仕上がりが違ってくるのだと思います。

光は時と場合によって、様々な表情に変化します。

それが面白いところで、色や温度、質、方向などで光がもつ本来の要素を、使い分けることによっていくつもの通りを生み出すことができます。

 

 

今回、生み出すことができた光を分析していきたく思います。

この日、外は曇っていました。時間帯も夕方に向かっていたということもあり、自然光も徐々になくなってきていたと思います。

背景に写る本棚の後ろの白ライトと、その本棚よりすぐ下にある窓から入る自然光との光量を同じになるよう、調整をしました。なので、空間は違えど、1枚の背景紙を使ったような演出になっています。

また、もともと本棚と窓には、枠や縁があることでいくつもの線がおりなっており、この線がはっきり見えてしまうことで、いくら背景でも複雑に見えてしまいます。そんな中でさらに、被写体の手前には黒い壁といわれる木枠があるため、その黒い木枠を全体的に淡くサンキャッチャーを使った前ボケで、複雑になる線をぼかしています。

 

その複雑に見えていた線が、なぜか整理されたように見えるのにはもう一つ、理由があります。

手前にある黒い木枠と、後ろの背景にある窓の冊子が一つの線として重なり合い、また写真の真ん中に縦線を引くと、左右対称なまでに、線の均等がなされていることで整理された状態として表現することができました。

全体的に淡い光で統一されているので、被写体の周りにも淡い光が回り光の中に溶け込んでいるようにみえます。これも、光の魅力の一つだと思います。

実際、目では、被写体の周りを淡い光が回っているようには見えなかったのですが、シャッターをきり液晶画面に写った光を見た時に、新たな光を見つけることができたのです。

 

光を見る…

 

瞬間、瞬間で変わっていく光に、その時、その瞬間に出会えるのは、その1回きりです。

その瞬間を大切に、今までとは違った光にまた出会っていきたいものです。

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