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市川店
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光を求めて

投稿日:2018/10/8

1701 0

「光を求めて」

 

 

ICHIKAWA Photo

 

Photo by Yuri Motohashi

 

Coordinator by Sb-kim

 

Write by Yuri Motohashi

 

 

Place:4F

Time:PM12:30

Weather:Sunny

 

 

カメラマンは光を探し、光を求める、とよく言います。

自然光で撮る写真というのは、とても幻想的で、鮮やかで、さわやかで、柔らかく、温かいです。

もちろん蛍光灯などのライトも使って撮影はしますが、やはり自然光を見つけると、しっぽを振ってそちらへ向かってしまいます。

「こっちで撮ってごらん」と光に手招きされているようにも思えます。

今回は、そんな”光”について分析していきます。

 

 

光とは

世の中には光というものがたくさん存在しています。

太陽の光、蛍光灯の光、フラッシュの光、車の光、街灯の光、火の光。もっと、たくさんたくさん。

私たちは主に太陽の光と蛍光灯の光を使って写真を撮ることが多いです。たくさんの光がありますが、それぞれの光の良さがあります。太陽の自然光は、先ほども述べましたがときに鮮やかで、ときにさわやか。柔らかくもなり、幻想的で温かいです。被写体に溶け込む印象があります。蛍光灯の光は、調整も出来て、明るく照らしてくれます。ときには温かみをもった写真を撮ることもできます。ただ、淡白になってしまう場合もあります。

私たちは毎日スタジオで写真を撮っていて、自然光や蛍光灯には大変お世話になっています。ですが毎日同じ光では、ときにはマンネリ化したり、スランプに陥ることがあるかもしれません。そんなときは、可能性を広げるために、たまには街中を見渡して、いつもとは違った光を見つけて、その光を使って撮影してみるのも面白いと思います。(ちなみに市川店では少し前にその取り組みを行いました。)

光は、写真の雰囲気を決定付ける、無くてはならないものです。なので、様々な光を知るということは、写真の幅を広げることに結びつくと、そう思います。

 

 

光の探し方

スタジオでのお話となります。撮影するインテリアを決めたら、その部屋の照明を全て消します。

そして360度、見渡します。

光の差し込み口が見つかるはずです。大きな窓から?上から?下から?それは時間帯と方角、季節によって異なります。色も、強さも。

 

 

光の使い方

光を見つけましたら、被写体を配置します。これが難しい。なので私は被写体を配置したら、被写体を動かしながら、自分も被写体の周りをグルグルと回りながら、光を最大限活かせる場所を探します。

光が被写体の真正面に向かって差し込んでしまうと、被写体の表情はのっぺらぼうのように光で飛んでしまいます。

光が被写体の真後ろから差し込んでしまうと、被写体の表情は逆光により暗くなってしまいます。

ですがライフスタジオでは逆光をよく使います。その逆光をどう使うかによって、被写体の表情は際立ち、幻想的な仕上がりとなることもあります。

被写体の回りをグルグル回りながら観察していると、「ココだっ!」という、光のベストポジションが見つかるはずです。

ちなみに今回の光は、真上から差し込んでくる光でした。真上から差し込んでくる光は、真上からだけではなく、床に反射して下からの光にも変化します。今回はどちらかというと、床に反射した、下からの光を使用しました。

 

 

今回の写真になるまで

今回のこの女の子は、七五三の撮影で来てくれました。大きな瞳が美しく、口数は少なめ。ですが撮影はしっかりとこなしてくれるお利口さんでした。

ライフスタジオのほとんどの店舗では、七五三枠での撮影の場合は、お着物の撮影から始めます。その後、ドレスやカジュアルの撮影を行います。

お着物での撮影の際にガッチリとセットしたヘアメイクがほどけて、いつもとは違うクルクルヘアーとなり、着物という鎧から心も体も解放され自然な笑顔が見られる2シーン目が私は大好きです。

優しいパパやママ、可愛すぎる甘えんぼちゃんな弟に見守られながら撮影をこなしていきます。

無邪気な笑顔を見せたり、時折大人な表情を見せながら。

私は撮影を行う際、衣装1着につき「立ち・座り・寝」のパターンを撮ることが多いです。

今回もそのように撮影をしており、最後に「寝」の姿勢を撮ろうと思い、市川店の4階にある緑の屋根裏のインテリアでうつ伏せの撮影をしていました。

そして何かの拍子でふと振り返ると、ポツンと床を照らしている光がありました。

隣のインテリア、フラワーカフェの床が、真上からの光によって照らされていました。

「なんだありゃ」

すかさず私はモデルの子にお願いをします。

「ごめん、今のやつコッチでやってほしい!」

直球にワガママを言いました。

 

 

ここの光を選んだ理由と流れ

正直な話、光に手招きされました。

ここの床はウッド調です。真上から降り注ぐ光は、オレンジ色に反射していました。なんとも幻想的と言いますか、暖かい光に包み込まれているような、非現実的な写真になりそう。そんな予感がしました。

ここに立たせたら、どうなるか。ここに寝転がらせたら、どうなるか。真上からの直射光と、床の反射光。元々は同じ光なのに、結果は違うはずです。今回は床の反射光を選びました。

その理由は、まず、うつ伏せを撮りたかったから。そして反射の光はとても強い光ですので、良い意味で被写体を溶かし、輝かせてくれる気がしたからです。

光は台形のように床に当たっていました。まず、被写体を光の角に配置します。

幻想的な写真が生まれる予感がしたので、どこか儚げな雰囲気を出したくなりました。なので、カメラ目線ではなく、☆を見ていてもらいました。細かい指示はせず、ただ☆をツンツンしていて、と。

そしてサンキャッチャーを前ボケとして用意します。女子はみんなプリンセスですから。キラキラ輝かせてあげましょう。サンキャッチャーは名前の通り、見事に自然光をキャッチし、光を放ってくれました。

前ボケのサンキャッチャーがインテリアと被写体を合致させる接着剤になるように。

うつ伏せで伸ばしてくれた手が全て収まるように。

彼女の体のラインが写真の右上のラインにフィットするように。

ベージュのドレスが光に溶け込むように。

これらを意識し、集中して撮りました。

撮影中、彼女の表情はどんどん大人びてきています。カメラマンがこだわると、そのぶん子どもも「あ、私いまモデルになっている」と感じてくれるのか、モデルモードになってくれるパターンが多いです。

どうもありがとう、おかげでスーパー可愛い写真が撮れました。

 

 

最後に

光は毎日異なります。昨日撮れた写真は、今日はもう撮れません。

そのとき見つけた光を最大限活かせるように、私たちは目を凝らし、直感を信じ、集中するのみです。

さぁ今日はどんな光が差し込んできているのか。

そんな楽しみな気持ちで、今日も市川店のインテリアのドアを開けています。

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