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静岡プロジェクト10読書感想文「心を整える」

投稿日:2011/11/7

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心を整える

長谷部 誠 著

 

蒔田 清子

この本を手にするのは2回目になる。

今回手にしたのは、昨日の会話からだった。目標に向かっていく姿勢は評価するけれども、もっとうまく皆をまとめて人に対する姿勢をうまくすればいいということだった。

最近は、目標に対するエネルギーやそれに向かうことにエネルギーを集中しすぎており、メンバーに対する姿勢や、周りを見る力が極端に減っているのではないかと気づかされた。先日の会議でも、会議の進行をしながら、横道にそれる人や、同じ話を繰り返す人や、会議の進行に意義を唱える人、意見の衝突等、白熱すればするほどおきるその事態にうまく対応できなかった。態度に表してしまったし、不快な思いを抱かせてしまったこともあった。それで場の空気がわるくなっては本末転倒である。このメンバーで何かを共に目指すことが大切だと集まっているのに、進行役の私自身の不足であった。毎日の会議やミーティングでも、自分の思い通りに行かないと態度に出てしまったりする。それは一番大切なことを置き去りにしていることと変わらない。深く反省し、この本をもう一度手に取った。読み返していくうちに、自分のするべき事や、チームの和がどれほど影響があるのか、そして自己評価のしかたや、自身のメンテナンスの仕方等、実践的なことが多く載っているし、以前よりも私自身の中での変化も感じるようになった。それは中心としての役割だし、自分の位置であるとか、自分を保つ方法の必要性だったりする。

この本は、日本代表のキャプテン長谷部誠が常に心を整えて多くのことを行い、心を整える為に実践していることが56項目載っている。

どれも、実践的であり例が載っているためわかりやすく、心を整えている著者の日常を見るようである、日本の代表としてそしてキャプテンとして、外国でのコミュニケーションや監督とのコミュニケーション等良くわかる。いくつか紹介していきたい。

 

指揮官の立場を想像する。

著者はワールドカップの経験を通じ岡田監督の姿をまじかで見ながら強く感じたことがあった「人の上に立つ人は、孤独である」ということだ。よく言われることではあるが私も本当にそうだと感じる。私が実際に人の上に立ったことはあまり無いのだが、ライフスタジオをはじめた当初、3人しかいなかった頃、当然私は一番下で歳も経験も無かった。そんな時、社長と奈美リーダーをもっと考えていければよかったなといまさらながらに思う。私なりに必死にやっていったが、それは私なりであったし、多くの孤独に耐え、全ての責任を負っていたのだと思うと、本当に頭が下がる思いえあるし、そんな人の下で働いていたことを誇りに思う。そして今はデザイン室のリーダーがいる。責任を負い、プレッシャーと戦っているのだと感じる。そこで私に出来ることは何であろうか。

リーダーの気持ちを想像することではないか、実際に同じ気持ちになることは同じ立場でリーダーにならずしてはわからないのだろう、しかしリーダーの気持ちを想像し理解しようとすることは出来る。リーダーの孤独な立場を理解することである。

 

変化に対応する

選手同士のミーティングでの一幕、戦略を変えること受け入れられいない著者は「超訳 ニーチェの言葉」という本をめくる。

「脱皮して生きていく」という項目が目に飛び込んできた。その説明として脱皮しない蛇は破滅する。人間もまったく同じだ。古い考えの皮をいつもでもかぶっていれば、やがて内側が腐っていき、成長することなど出来ないどころか、死んでしまう。常に新しく生きていくために、私達は考えを新陳代謝させていかなくてはならないのだ。

考えも正解も変化していくものである。それに柔軟に対応していくことが動いていく組織には必要である。

社長の文章の中に動く組織という言葉があった、動く組織の表件は変化を受け入れ柔軟に対応できる自分でなければならない。それを今一度考えると共に、信じてやってみるということもある、先日のデザイン室でリーダーが業務集中時間をやっていこうと話をしたときに、一瞬皆が考えた、時間的に有効なのかそれをやることの意味を考え、やってみようということになった。みな自分の仕事がある中できっちりやっていくというのは一瞬的に判断する限り簡単なことではなかったが、信じてやってみることにした、これは自分の仕事の仕方の変化を伴うことであったが変化に対応した一つの例を言えるだろう。

 

迷ったときこそ、難しい道を選ぶ。

この中で著者は人生においての道に迷ったときの話が書いてある、みちに迷ったときは「どちらが難しいか」を考えるのと同時に、「どちらが得るものが多いか」も考えるようにしている。たいていの場合、「難しい道」と「得る物が多い道」は一致するが、そうではない場合もある、それは自分は今いる場所で、まだ何かをやり遂げてはいえない場合だ。ここで紹介しているのはワタミグループ創業者の渡邊美樹さんが、著者の中でこんなことを書いていたとある。「最近の若者は、会社をすぐ辞める。今の仕事が自分のやりたいことじゃないから、次を探す、という感じで。でも、今いる会社であたえられた仕事をできないのでは、転職先でも出来るわけがない、だから今の会社で我慢して、自分で本当に出来たと思ったときに転職すれば良い、それをやらずに人のせいにしたり、自分とは会わないからという理由で、すぐにやめていく若者が多すぎる」これは日々私も感じることである。

仕事が辛くなったとき、友達が言っていた言葉を思いだす、ある場所でのわだかまりや遣り残したことは、本当の意味ではその場所でしか解決できないということ。全てにおいてそうではないかもしれないが、私が仕事や人間関係でその場でしか解決できないかも知れない、逃げないようになった要因の一つといえる。

その場で果たして次にいけるように、最善を尽くすこと思い出した。

 

集団のバランスや空気を整える。

ゲームキャプテンとして、著者は常にこのことを心ががけ手いる、変化をしていく組織にとって必要なことは変化によっておきた穴や、溝をバランスをもって整える役目であろう。今デザイン室は変化発展をもとめ、走り出している、そうすると出てくるのはモチベーションの差だとか、自分はやっているのにとだれだれはやっていないと相手の穴を探したり溝が深くなることもありうる。ここをうまく整えていく力は非常に重要であると日々感じるのである。

今出来ることは、全体を見て、個人の動きや心の変化に敏感になること必要であるが、変化を推進していく人の人格や心の余裕というものがとても必要である。変化を言い出した人が途中で投げ出したり、人に任せきりになったり、無関心を装ったりすることほどよくないことは無いだろう。今私は変化を推進していく人と見られている、その人が小さな一つ一つに揺れても、ゆれているようなそぶりや行動を見せることの無いように、していかなくてはならない。日々自分を律していくこと、心を整えることの大切さを感じる日々である。

 

楽なほうに流されると、誰かが傷つく。

弱い気持ちに流されてしまうと、後々自分も傷つくし、大切な人を傷つけてしまう。著者は様ざまな判断をするときにこの判断基準を持っている。

私も日々その葛藤の中にいる、楽なほうに行くとあとあと、一番敏感なこどもに影響が出るような気がする。

これは本当に難しい、日々時自分自身を強く保つことが本当に大切なのである。

たとえば、外食はは本当はよくないが、疲れているからとか面倒だからと外食にしてしまったり、なくからお菓子を上げてしまったり。

また仕事でも、そのときはらくだと思って人に対して良い顔をしてしまったり、大きいことを言ったり注意をしなかったりすると、後々その人が恥をかいてしまうかもしれないし、その人のことを本当に思うならばその場では辛いかもしれないが言ってあげるほうがいいこともある。

 

正論を振りかざさない。

孔子の言葉が出ている「直にして礼ならば即ち絞す」正義感が強すぎて、まじめすぎるとかえって周囲を絞めつけてしまう。本当にそうだと感じる。

上にも書いたが、デザイン室の変化に対して本当に強い気持ちがあると、周りの行動一つ一つが気になることがある。何で今会議中なのにこんなことを言うのだろうとか、今やらなきゃいけないことがあるのにこんなにのん気にしていられるのだろうとか、そうすると私自身がいらいらしてきて本当に何をやってもうまくいかなかったりする。そして皆に表では言わないが疲れさせ、和をみだしている自分にも気づかない、そして後でいられて気づくのである、これでは変化しても嬉しくないかもしれない、強制や負担をかけて人を縛るために文化を創ろうとしているのではないのだ、皆が自分のもっている力を発揮し、それがあつまってもっと大きなちからや美しさが生まれることを目指している。

本当に心に刻んで歩んでいくことにする。

 

競争は、自分の栄養になる。

著者は代理人にこういわれる「ハセのいいところは競争を怖いと思っていないことだ」と、競争するということは自分を磨き背差琢磨することにより相手よりも上を目指そうという気持ちを持ち続けることができる。

よくライバルがいるということは幸運であるという。

さて私にはライバルがいるのだろうか、会社で競争を意識したことはほとんど無かった、スタジオに同期ではいったならばそういう話もあるのかも知れないが、私は仕事がみなと違ったし、一緒にいることが少なかった。

しかし考えてみれば競争は人生でいつも隣になる。

それは、仕事の内容などではなく、気持ちや心の大きさや配慮の仕方などではないだろうか、競争というよりは相手の良いところを学べということである。

競争は常に上を目指す必要がある、そして今の自分を超えていくこと言うことである。

それには今の自分に無いもの、眠っているのものを身に着けていく必要がある、そのためには学習が必要であり、人のいいところを学ぶ必要がる。

今ライフスタジオでは皆が内部文化を求めて走っている、それを競争というか良い形でライバル関係のようなものが出来ればいいと考えている。

内部文化のために多くのイベントや、討論や会議などを推進している店舗がある、その店舗同士が切磋琢磨することが美しさではないだろうか。

 

この本を読んで、一回目よりも今回のほうがより多くのものを得た。

それは私が考えながら生きている証拠であり、目標があるからではないだろうか、私も今の悩んでいる組織のこと、そして自分自身を律する方法や、その利点そして組織の中でのコミュニケーションなど、多くのことを吸収することができた、このように著者は毎日を心を整えて最高のパフォーマンスを披露するために費やしているのである。

だからころ、人々は彼のプレーを賞賛し美しく、そして彼が必要だといい、ゲームキャプテンを任せ、そして第一線で常に高いモチベーションを保ている。

この本の中身は今すぐにでもできることがたくさん書いてるし、習慣作りの方法が書いてある、そしてこういう人がいる組織の文化は、きっと誠という名前にふさわしい様な誠実で魅力のある文化が創られるのであろう。

 

 

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