～存在の美しさへの探求～
 
ライフスタジオの写真共通事項として存在の美しさへの探求がある。
存在の美しさをカメラと言うツールを使い様々な構成要素を組み合わせ、写真と言う四角い枠の中に表現する。
 
この写真を見たときに【印象派】のモネの絵を思い出した。
 
印象派の絵画の特徴としては、小さく薄い場合であっても目に見える筆のストローク、空間と時間による光りの質の変化の正確な描写、描く対象の日常性、人間の知覚や体験に欠かせない要素としての動きの包摂、斬新な描画アングル、などがあげられる。
 
ここで見る印象派の特徴として、対象に対する捉え方、また光に対する捉え方の2点が特徴である。
 
カメラマンは写真の中に統一感を持たせ、その統一感が見るものに単一のイメージを持たせる。その幾重にも重なり合った構成要素の統一とイメージは私達にこの被写体の存在の美しさを感じさせる。
 
写真を見てみると、越谷店の光がとても綺麗に入る窓辺の碧いベンチに座って本を読む被写体。被写体は髪の長い柔らかな印象であり、衣装や髪型、髪飾り、髪の分け方まで一つの印象を捉えさせる役割を果たしている。
 
被写体は本を読みながらページをめくる、目線は本を捉える。
本は被写体の内にある好奇心を現し、今後様々なことを学び成長していく被写体の生命力を垣間見ることが出来る。
 
光の使い方として、被写体の左側からあたる柔かな光、そして写真の右側はあえてボカシを入れる事で被写体への集中と背景としての役割を果たしている。
 
光と時間を読み、この時間帯でこの天気、採光で無ければこの写真は撮れなかった。カメラマンはこの光を読み、被写体をこの場に座らせ、そしてカメラを構えた。
 
存在の美しさを、この一瞬を残すために。