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姉妹

投稿日:2016/9/27

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姉妹
 
ライフスタジオの写真の基準を言うときに、【雑誌のような】と言うことがある。
雑誌の写真とはどのような写真であろうか。

雑誌と調べてみると〔主題,読者層,執筆者層などにおいて一定の方向性を持つ複数の記事を掲載している逐次刊行物〕とある。ここで注目したいのは一定の方向性を持つこと、そして複数の記事や写真を載せるために統一感があること。これを違う言葉で言うと、一定の基準が保たれていると言うことも出来る。では一定の基準を有する写真とはなんだろうか。ライフスタジオの基準を考えてみると、【美しさの追求】【STORY】【被写体の自然さ】等々、様々な基準が出てくる。ここでこの写真で感じる【美しさの追求】に絞ってこの写真を考えてみたいと思う。

まず美しさの追求は多くの事柄の目指すところでもあり、【真美善】に含まれる方向性を表すことでもある。ライフスタジオでは存在の美しさを写真に表すことが求められる。そう思うとライフスタジオのコーディネーターやカメラマンはとてつもなく大きな使命を背負っているようにも思える。存在の美しさを美しさの追及で一枚の写真にするのだから。

被写体の姉妹がそんなことを考えているかは分からないが、存在の美しさをこの中に込めたカメラマンの意図が分かるそんな写真に仕上がっている。

まず構図であるが、スタジオのベッドの横にある窓枠越しにとっている。写真いっぱいに窓枠が出ており、フレームのような役割をしている。フレームや枠の効果としては被写体への集中や一枚の絵のように完成された長方形を際立たせる効果もある。
縦と横のライン、そして白いアンティーク長の窓枠と文字、ガラス越しの為お店やカフェの中のような雰囲気も」かもし出されている。レンズ越しにカメラを構えるが、そこにもう一枚ガラスが入ることで、被写体とのちょうど良い距離感を感じさせている。
姉妹は何か話をしているようにも見えるが、年頃の女の子の会話がガラス越しに聞こえないと言う、会話の内容を連想させるようなそんな効果も感じることが出来る。

次に光であるが、光が三段階の効果を出している、一つ目は背景である。

背景は淡いベージュと白で光が満遍なく行きかっており、窓枠と被写体に集中できるように細部まで分かることの無いように飛ばしてある。

次に被写体であるここでは被写体の表情に少し光が当たっている程度であまり明るくは感じられないが、それがカフェやお店の中のような雰囲気をより演出し、明るい背景との対比で被写体が少し浮き上がり、表情やしぐさがより際立つような効果を出している。

次にガラスより手前であるが、窓枠には適度な光が当たり、現実感を出している。窓枠のガラス越し、こちらの世界とガラス越しのあちらの世界。姉妹だけの世界を現すように八っきりと写されており、3段階の光の使い分けで2人の姉妹の世界観をあらわすことに成功している。

そしてこの姉妹の世界観をあらわす事が【美しさの追求】に欠かせないあり、この世界観が二人の関係性を表した存在の美しさなのだろう。
 
 
 

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