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[News Zio-10-]ライフコラム
投稿日:2017/11/7
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ライフコラム1
日本は今選挙中
直営リーダー選抜プログラムの否決が持つ意味
今や選挙の季節。テレビではひとしきり選挙ムードがありました。政党のYoutubeの広告や駅前演説、「国会学園」というコンセプトのアニメ風の開票番組も目立ちます。誰かにはチャンスを、また誰かには敗北の傷跡を残すもの。選挙は「民主主義の花」とも言うそうで。異見があるから混乱で大変だけれど、異見があるからこそ希望があるものです。
10月の某日、One Pointでも一盛り甲論乙駁(こうろんおつばく)の雰囲気が演出されました。代々木店であった全体会議で「直営リーダー選抜プログラム」をマニュアル1000で上程するかに関する投票があったのです。会議に参加した総人数は31名。参加者の7割以上が賛成すれば可決、未満だったら否決になる状況。結果は賛成15:反対16で否決になりました。賛否が半分になった投票。因みにマニュアル1000が否決になったのは今回が初めてだそうです。
今回の結果を我々はどう解釈して、受け入れたら良いのでしょうか。
原因1.内容と準備の不足
#001 内容の不足
内容というのは先日発表された「直営リーダー選抜プログラム」の内容の不完全性を言います。マニュアル1000の申し込みと審査・実行結果発表に至るまでの過程と手続きにおいて何をどうするのか、時期は適切なのか、審査を行う主体は誰なのかなどの部分が曖昧でした。また、選抜資格に欠かせない店長経歴など付随的に関連される事項に対して十分に説明できなかったため疑問を持つのは当たり前かもしれません。このように内容が不完全だという意見は賛成票を投げた人々も頷くことでした。
<賛成の理由:当日集計したメモから>
- (不完全ではあるが)可決してからつめていけばいい。
- 修正点はあるものの、軸としては可決しても良い。
- 可決したのちに制度を高めていけばいい。
- すべて100点を目指すのではなく決めてから改善すれば良い
- (まずは)スタートさせることが重要。
賛成側は不完全な所はあるが、まずは大枠で同意し実際に実行されるまで改善を重ねていこうという立場であり、反対側は不十分だからこのままでは可決してはいけないという見解でした。
内容が不完全だったため発表の後続いた質疑応答の時も投げられた質問に対する適切な答えが出されず、不安と疑問をさらに膨らませてしまいました。今後、疑問一つ一つに対する答えを探しながら、質問を超えて解決策を提示できる水準まで完成度を高める必要があります。
#002 準備の不足
内容と共に可決までの準備にも不十分さが目立ちました。事前に「直営リーダー選抜プログラム」の提案書がどう店舗に共有され、店舗内で討論がされているかどうかの確認。また、その日その場で投票に付するのが適切なのか、投票をするという情報が事前に告知されていたか等に関する事前調査や確認なしで無理に進行されたことも認めるべきです。「直営リーダー選抜プログラム」が可決するためには組織の集中的な関心、自由な討論を誘導する雰囲気を作ることから始めないといけません。何一つ、タダでできるものはありません。今の結果物が我が組織の水準でもあります。これから内容をしっかり詰めつつ、一つ一つの段階を丁寧に踏んでいく作業はどんな課題があっても手を欠かせない宿題だと思います。
原因2.理解と議論の不足
#001 理解の不足
まず理解の不足。当日会議の場では「直営リーダー選抜プログラム」に対して確固たる自分の意見を持って賛成、または反対意思を表明した人々の中に隠れている、サイレント・マジョリティが多数いました。反対を押したけれど反対した理由を書くメモ用紙になぜ自分が反対しているのか、はっきり書き出せなかった声なき大衆。別の機会で理由を聞いてみるとそもそも「直営リーダー」が何か、「何故必要なのか」について自分はまだ把握していないという答えでした。One Pointの大半が新入社員であるため、直営リーダーの意味と必要性を十分熟知していないということは一見説得力があるように聞こえます。しかし「直営リーダー」に関する提案は「殿堂入り」、「あなたに会いに来ました」、「ホームページに道がある」などの事業がある以前から、さらに遡って「人間関係ボード」や「環境改善」、「50日の魔法」が出る前から、いや、そもそも「一つの点から始まる」が一番最初に提案した我々の第一目標だった事実。2015年12月15日、Mr.leeが作成した「一つの点から始まる」を少し引用してみます。
★.目標
「一つの点から始まる」が成功したことを何で証明できるのでしょうか。
二つ考えてみました。
「自ら現れた直営リーダー5」
(中略)
「直営リーダー5」が「一つの点から始まる」の目標として設定された理由は簡単です。
直営リーダーは一つの点がなされたことを証明するからです。
—「一つの点から始まる」Mr.lee 2015.12.15から抜粋
私たちが現場で環境改善をする理由も、AAKを実践し文章でまとめている理由も、ブログを書き、モニター室改善や店舗イベントをする理由全てを遡っていくと「直営リーダー5」とつながっています。だから「直営リーダー」が何か、何故やるべきかを知らないことは、言い換えるとOne Pointの意味を理解していないことと同じことになります。知らないなら読んでみて、読んでも理解ができないなら説明を求めて、それでも疑問が残ると質問するべきです。主語を変えてみるとすぐ分かるはずです。
例えばOne Pointの皆に適応される「50日の魔法」が自分にだけ適応されないなら、おそらく「50日の魔法」とは何か、自分にも適応されるものなのかと社内規定を探して読んでみると思います。一人で読んでみたけれどよく理解ができないなら周りのスタッフや店長に聞くでしょう。説明をしてくれるけれど何だか気に食わない、疑問が残り「何故私はダメですか、いつから適応されるんでしょうか」と声を出して質問するはずです。さらに、現規定に不合理な部分があれば積極的に自分の意見を披瀝することもできます。「50日の魔法」の部分を「直営リーダー」に変えてもプロセスは同じです。「知らないことは犯罪だ」という罪名がいつから無くなったのか不明なわけです。
#002 議論の不足
もう一つ押さえるべきポイントは店舗内の事前議論の不足です。投票当日、ヒョヌクさんの発表が終わってから質疑応答の時間が設けられました。新しい提案、自分とは違う意見が提示された時、良くも悪くもそれが自分の中に入り、自分なりの意見や見解、疑問を湧き出させることはとても肯定的な作用です。自分に入って来たものに対してちゃんと反応しているという証拠だからです。しかし、その疑問と見解が決定の場で浮上したことは悩んでみる必要があります。事前にOne PointのLINEグループで「直営リーダー選抜プログラム」に関する文章が共有され、店舗で議論する時間は(十分ではないけれど)あったと思います。店長陣で構成された運営員会でも「店舗内で共有済み」という報告があったので、発表当日も店舗での十分な議論があったことを前提で、予め簡潔に発表する胸を明らかにしました。
もちろん、各店舗内で文章を共有し意見交換をしたことは分かります。その中で疑問も出たと思います。賛成と反対のそれぞれの意見があり、個々人の見解もあったことでしょう。議論をするとはそのような異なる意見と見解を調整し疑問を解決することまでを含みます。発表当日に投げられた質問は「直営リーダー選抜プログラム」を初めて目にすると一番最初に頭に浮かぶような、極自然な質問です。運営委員会でも本社でも同じ質問が真っ先に出ました。しかし、疑問が議論を通して解消できずそのまま生中継されたことは店舗内の議論が足りなかったことを反証する結果です。
この部分に関しては原因3でもう一度詳しく取り上げますが、反対意見の中でも圧倒的に多かった「スタッフの意見を反映していない」、「民主的ではない」という指摘と矛盾している部分があります。今から意見を募集しますので意見を下さい、と言って意見を集めることだけがスタッフの意見を反映する訳ではありません。むしろ制限的です。意見を受け付ける時間とそうではない時間を区分しているからです。One Pointは全ての過程においてスタッフの意見が必ず必要です。必ずです。但し、息を吸うぐらい日常的に行われるべきです。店舗内の議論で思い浮かんで疑問は討論を通じて合意点を探し、それでも解決できない部分は運営委員会に持ち越し話されるべきです。その結果が反映されるべきです。そうしたならば店舗内で疑問に思った質問が解決され、反映されたプレゼンテーションが見れたはずです。もし、当日期待したプレゼンが見られなかったならどこかのプロセスが詰まったり、繋がってなかったりしたはずです。その部分がどこなのか、一緒に探す必要があります。
原因3.主体は誰なのか。
投票が否決され、こんな声がありました。
「本社は今回の件を通したのですか」
「発表者のヒョヌクさんが可哀想だ」
「これは誰が作った提案なのか」
「明確な説明が必要だ」
「発表側に不透明さがある」
「民主的ではない」
このような声の共通した本質は「直営リーダー選抜プログラム」の主体は誰なのかを聞いていることです。皆さんに一度お聞きしたいです。「直営リーダー選抜プログラム」を作り、実行する主体はいったいだれでしょうか。誰のために、何故やるものでしょうか。
発表当日に発言したように「直営リーダー選抜プログラム」はOne Pointの構成員達に機会とチャンス、きっかけを作るためのものであって、平社員・店長・リーダーのようにレベルや階級を作り分けるためのプログラムではありません。個人のキャリアーアップ、安定的な収入レベルではなく、また人店舗の売り上げや予約を悩むことに留まるのではなく、ライフスタジオという企業を運営できる視野と責任、権限を共に担うことができる経営者を作ろうとすることです。今までの資本が=経営者になる構造ではなく、One Pointという秩序と枠の中でやることを成されることにする人々がより活躍できる環境を作るという意思表明です。
そんな観点からもう一度お聞きします。
「直営リーダー選抜プログラム」は誰が、誰のために、何故行うプログラムでしょうか。
この質問の答えを探すと同時に現実の足元も見る必要があります。今回提案された「直営リーダー選抜プログラム」は既存になかった新しい枠を作ろうとする提案でした。前述したようにOne Pointとその構成員の未来を担う重大なことなのでよりしっかり理論を立てる必要があるのは事実です。しかし、世の中にこれが投げられるためには誰かはそれ計画を組み上げる必要があります。足りないけれどまず大枠を作り、こうでもないああでもないと悩んだ末皆の前に出したのが今回の発表なのです。場合によっていは最初から全ての意見を吸い上げてパッチワークのように作り上げるものもありますが、「直営リーダー選抜プログラム」のように今までなかった枠を作るためには部分的な意見の取り上げではなく、全体を考慮して作られた設計図、つまり図面が先に無ければなりません。その図面をみんなでじっくり見ながら修正する部分や改善する点を探すべきです。疑問とその解決は現場で常に行われるべきだということは先ほど申し上げた通りです。
それでもさらに具体的に自分の考えや見解を述べたい人がいるならば運営委員会に出席を要請する方法もあります。意見が合う人々が集まり、より深く討論会をして見るのも有りです。もしくは本社のスタッフのラインメッセージの攻撃を方法も考えられます。(斬新なアイディア募集中です。)
他にも色んな要因が混在していたでしょうけれど、個人的には今回の投票が否決になったのがむしろ良かったように思います。今のOne Pointにどんな部分が不足し、改善されるべきなのか、我々の現住所を明らかにしてくれたからです。これからより活発に議論できるきっかけにもなったと思います。今回の秘訣で皆心の中に「直営リーダー」について述べたい意見一つぐらいは持っているはずです。
だから今回の秘訣はポジティブに解釈したいです。
因みに、先日の衆議院選挙の投票率は54.68%で第2次世界対戦以来現行憲法下で実施された衆議院選挙の中で2番目に低い水準だそうです。
これもまた、台風の影響ではないかと思います。
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