STUDIO FUJIMINO

Coordi Kii

Photo/Write MARUYAMA

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イメージカットには特別な思いを込めて…。

 

 

どこをどう切り取るのか。

写真において一番分かりやすく、感情やその時の情報を伝えてくれるのが「顔」

では、その「顔」の部分、表情が見えない写真はなぜそのシーンを撮ったのか、カメラマンが明確な意味を持つことによって写真の質は上がります。

 

何を？どこを？かわいいと、愛おしいと思ったのか。

 

次に、この子のここがかわいい！この部分を見せたい。と思った時、ただありのままを撮影して上手くいく時と行かない時があります。

伝えたい情報をより美しく見せるためには、場所、光、前ボケといったものを加える必要があります。

私たちはその可愛さ、美しさを引き出し、記憶に残る写真を撮影しなければなりません。

 

何も考えずに撮る写真は、イメージを膨らますことができない。と私は思います。

ただ、写真だけでは、伝わらないことももちろんあります。そんな時は、作り手も思いをモニター後に伝えたり、ブログに綴ったりしています。

 

私はもともとイメージカットが好きです。しかし、同時に難しいと感じます。

そんな時、いつも思い出すのが、LIFESTUDIO　札幌白石店のオーナー　あかねさんの写真でした。

写真が美しいのはもちろんですが、その子の可愛らしい部分や愛おしく思える部分が、ぐっと引き立つ写真だと思うからです。＋ストーリー性も兼ね備えています。

望遠レンズを使用することが多いとおっしゃられていましたが、あかねさんの写真は望遠レンズで撮影しているのに、子どもたちや、パパさんママさんとの距離感を感じません。誰よりも近く、優しく…その子自身に触れているような写真だと思います。

私は、あかねさんの写真がどう作られているのか、お客様とのコミュニケーションの取り方、撮影で注目している事、何が見えているのか知りたくなりました。

という事で、実際に札幌白石店にお伺いし、撮影を見学させていただきました。

その日から、私の中でイメージカットを残したい…！と思えた時の心の動きや、感情に変化が芽生えました。

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生まれてまだ、2ヵ月。

 

小さな体で、一生懸命に何かを訴える。

 

ぽん…ぽんと一定のリズムで背中に触れる、ママの手のぬくもりを感じる。

 

そんな姿を優しく見つめるパパ。

 

この空間に安心したのかスヤスヤと寝息を立てる彼女。

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この時、私が85カットの中で一枚、このイメージカットを撮影したのには理由があります。

 

優しく包み込むママの手に、すっぽりと収まる彼女。

ママのネイビーのワンピースによく映える、

まっしろでふわっとしいる小さいあんよ。

えくぼができている、ふっくらとしたかわいいひざ。

その部分だけに注目してもらいたい。と思ったのです。

 

では、見せたい部分をどう美しく残すのか？

やはり赤ちゃんにはやわらかい、何かで包まれているようなそんなイメージがぴったりです。

ちょうどこの時、２Fドレッサーのある部屋には、窓から降り注ぐ西日がこの撮影空間全体を包んでいるようでした。

ママのネイビーのワンピースが強くなりすぎないように、前ボケを添えて柔らかさを出し、袖のレースは、ママの女性らしい美しさをかもしだしています。

 

これは偶然なのですが、ママのワンピースが抱っこした時に少し引っ張られてできた、スカートの曲線がよりしなやかな印象を与えます。

このスカートの曲線は偶然でしたが、この曲線があるのとないのとではまた印象が違う一枚になっていたと思います。

 

ママの優しさを感じる一枚。

ただ、あなたが大切だと…まだこの手の中にすっぽりと埋まるほどの小さい彼女が、どれからどう成長していくのか。

ふとした時、この１枚を見て「私どんな顔をしていたのかな？」「スヤスヤと眠るお顔が愛おしかったな…」なんて、思い返してもらえたら嬉しいです。

 

今回このご家族の撮影にご一緒することができ、パパさんママさんの優しい人柄に触れ、私たちはとても暖かい気持ちになりました。

本当にありがとうございました。

またご一緒できることを願っております。