幼稚園や保育園に行く時や帰る時、私はどんな感じだったかなを思い浮かべるとまっすぐ帰った記憶があまりない。

ちょっと進むと小石を拾い、
ちょっと進むと草むらの葉っぱをむしってみたり、
またちょっと進むと小枝やどんぐりを両手いっぱに握りしめていた。

幼稚園から自宅まではそんなに長い道のりではなかったけれど、この頃の私にとっては毎日が大冒険で、そこで出会う今思うとなんでもないような小石や枝がキラキラとして見え、全部が宝物だった。
この宝物達をお供にし、毎日大冒険をしていた。

 

今回の撮影は卒園。園服でフォレストの森の中を探検してもらうため、木が茂っている大きな岩のあるところを選んだ。
ちょうど木陰になる場所で、柔らかい光と森の涼しげな爽やかな風が通り抜ける。

一歩引いた場所から木の葉を前ボケにし、下の方から少し煽る形で撮影し岩の周りに空間を作ることで秘密基地のようなロケーションを演出。
画面手前には濃い深緑の木の葉に、奥には光の届く黄緑色に光る木の葉。
同じ緑だけれども光の届く場所によって色のコントラストを変えた画面作りを意識した。

コーディの川端さんと卒園の園服でのお互いのイメージを共有し、今回持ってきてくれた小物は望遠鏡。その子に合わせた、その時にぴったりの小物をいつも持ってきてくれる。
片足を岩に乗せて望遠鏡を覗き空を見上げてもらった。
お供の望遠鏡を片手に大冒険のはじまり。

 

子供のころ想像した世界はとても自由な世界だった。
この子にとって望遠鏡を覗いている先にはなにが見えるんだろう。
ありきたりな言葉だけれども、夢と希望に満ち溢れた楽しい毎日を送れますように。

卒園おめでとう！！

 

--------------------------------------

LIFE studio Chiba Forest 

Coodi：Kawabata
Photo：Ishii
Write：Ishii