Photogenic
千葉フォレスト店
「スタイル」
投稿日:2021/2/16     更新日:2021/2/16
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根拠を作ると言う事 Ⅵ
習慣という言葉の辞書的意味は [ある行為を長期間、繰り返す過程で自然に身につけた行動方式]と言われています。習得の写真的意味は[学問や技術などを習い、自分のものにする力]と言われます。英単語であるStyleはジャンル、デザイン、フォーマット、容姿、ファッション、フォントなどを指すと言われています。
私達は写真について習慣、習得、スタイルという表現を頻繁に使用します。この3つの単語を整理すると、写真を撮る時、[自分だけのジャンルを作り、それを使っていくこと]が必要で重要だということです。一般的にみんなが好きな写真を撮りながら自分のスタイルの写真も融合させ、75カット作っていくことは難しいことですが、創作をする類の人々にとっては面白みのあることでもあります。
写真を作り上げる基本的な要素である露出、アングル、構図などをベースに、一般的に人々が好む写真は見慣れている写真です。よく見慣れたその写真は適当な美しさを持ち合わせています。安定的な構図、鮮明に現れた被写体の姿、笑っていたり泣いていたりといった様々な表情で撮られた写真は、私たちにとって見慣れている写真であり、誰も問題提起しない写真です。自分のスタイルがある写真は先ほど述べた基本的な要素を、異なった視点で解釈し、表現する、自分だけの方法を持っている写真です。写真を見る人にとっては、あまり見慣れない写真であるため、好む人と、あまり好まない人に分かれる可能性もあります。しかし一般的な写真は一定的な反復を通して、習慣化され、誰でも撮れる写真になります。ですが自分のスタイルで表現された写真は自分のものとして習得されるため、別の感覚が必要になり、そのための学習をしなければならないなど、これまで以上の努力が必要となります。そのような過程をとおして、自分の写真において、自身が主導者になるのです。
一般的な写真は[撮らなければならない写真]であり、自分のスタイルの写真は[撮りたい写真]です。私たちは[しなければならないこと]と[したいこと]に関して、常に悩み葛藤しています。これは私たちが作りあげる75カットの写真においても、同じようなことが言えます。[どんな写真を撮りたいのか]、[75カットを構成する比率はどのようでなければならないのか]それは、私たちにとっての課題ですが、習慣的に話し合わなければならない悩みでもあります。
上の写真について
[光と色、線と空間を用いて立体的な写真を撮ること]は私にとって、常に課題であり、基準でもあり、きちんと守り続けることが出来ない約束でもあります。明確でなければならないのは1枚の写真であり、流れるようなストーリーが記録されなければならないのは、75カットの写真です。75カットの中には話(ストーリー)がなければならず、その中にはあなたと私がはっと驚くようなハイライト(最も面白い場面)があってこそ、内容に面白みが生まれ、幸せな気持ちになります。
着物の撮影では、特別なストーリーを作ることが簡単ではありません。すでに着物というコンセプトが定められているからです。それ自体を壊すことなく、見た目にも美しく撮影すること自体が課題です。しかしハイライトを作ることの出来るタイミングが訪れたら、それを見逃さないことが撮影者の感覚です。千葉フォレスト店の和室にはスポットライトのような光が入ってくる刹那があります。時間帯によって、光の色が変わるため、ガラス窓に降り注ぐ反射光の色もまた変化します。そして着物が持っている色によっても、反射する光は変わってきます。スポットライトのような光が入ってくる時間、その時その色の着物を着た被写体に自分のスタイルを適応させます。
自分のスタイルで撮った写真は、様々な形でお客様に伝える必要があります。撮影する時間内に信頼関係を築くことも重要であり、結果物に対して自信を持って説明することも重要です。それは私たちが撮る写真は、相互作用を通して関係を形成させるためです。
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