店舗フォトジェニック集
Photogenic
今だけの彼。
投稿日:2025/7/31
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coordi by Kurumi matsuda
photo&Write by Tatsuhito goto
彼と会うのは今回で4回目。
初めて撮影にご一緒したのは今から3年前でした。
撮影当時の自分は、カメラマンデビューしてまだ1ヶ月ほどでした。
そこから気付けば時が経ち当時7歳だった彼が今回10歳のハーフ成人式でご来店されました。
あの頃と変わらず、優しく素直で可愛らしい空気をまとったまま、少し大人の表情を見せてくれるようになっていて、
その姿に、とても成長を感じました。
3年間って、たったの3年かもしれないけれど、子どもにとっては人生の大きな一部で、
背が伸びて、声が変わって、考えることも少しずつ深くなって。
成長するって、こんなにも静かで、あたたかくて、尊いんだなと、
彼を見ていると、そんなふうに思わされます。
今回モノクロを選択した理由は、
“少年”から“青年”になろうとしている彼の、
普段は見れないようなカッコイイ瞬間を美しく表現したいと思いこの選択をしました。
彼の表情や仕草が引き立つように構図やライティングを調整しましたが、特に意識したのは光の当て方です。
彼の表情や、輪郭、そしてその状況を説明できる要素、
今回で言えば手に持っているギターです、
これら、彼を美しく表現するうえで大切な部分に、しっかりと光が当たっているかを意識していました。
そして、この光は影があってこそさらに美しさを増します。
光以外の部分をどのくらい落とすか、
光の選択と当て方の次に意識したポイントです。
この光と影を意識しながら、ただカッコよく見せるだけではなく、
彼の内側にある静けさや優しさ、どこか思慮深い雰囲気まで写し取れたらと思い、
シャッターを切るタイミングやアングルも少しずつ探りながら撮影させていただきました。
目の前にいる彼を、目の前にいる“今だけの彼”として、
写真という形に残せる、この仕事の尊さを改めて感じた時間でもありました。
そして撮影後、自分とコーディネーターのくるみんと一緒に写真を撮りたいと言ってくれた彼の言葉がとても嬉しかったです。
少し照れながらも、自分の気持ちを言葉にしてくれるその姿に、またひとつ“成長”を感じて、胸がいっぱいになりました。
写真を通して、誰かの「今」に寄り添えること。
そしてそれを「思い出」として残せること。
あらためて、この仕事を続けてきてよかったなと思える、そんな1日でした。
次に会えるのはまた1年後かな。
一緒に写真を撮れる日を、今から楽しみにしています。
なんなら毎年撮ろう!!大親友!!
成人になっても、その先もずっと。
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