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母と娘

2020/10/31

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Photo by Hashimoto 

Coordinate by Ma-kun

 

 

親子で写真を撮ることは、生まれてから死ぬまでに一体どのくらいあることなのだろう。

それも着物でとなれば、本当に限られた機会しかないのではないだろうか。

 

写真の娘さんとママさんは、七五三のご記念で草加店にいらっしゃいました。
みなさんを出迎えてびっくり。ママさんとなんとお祖母さまお二人ともお着物を着てのご来店。
お兄ちゃんも卒業記念でお着物を着たので、パパさん以外全員着物というなかなか壮観な状態でご家族写真を撮影しました。

お着物を着るということは、大人になればなるほど時間と手間がかかります。
お子さんが着るときはあっという間に済んでいた工程が大人になるとそうはいかず、ヘアセットも含めて何時間もかけて完成させるのが普通のことです。
日常のやらなければならないことをこなした上で、撮影のためにと着て来てくださるみなさまには本当に頭が下がります。
それをママさんだけではなくお祖母さままで…
そう思うと、自然といつもよりも緊張して撮影に臨んでいました。

とても雰囲気のいいご家族だったので、
「この空気感を残さなければ!」
と必死に全員集合のお写真を撮りきり、次は趣向を変えてママさんと娘さんの2ショットを撮影することにしました。

気持を新たにママさんと娘さんに向き合い、ふとあることを思いました。

「こうやってふたり着物を着て撮影することって、これから先どれくらいあるんだろう?」

最近はハーフ成人式という催しが普及して、七五三以外でもお着物を着る機会が以前よりも増えたのではないかと思いますが、それを含めても着物を着ることは決して度々あることではありません。
七五三を過ぎれば成人式や結婚式のような人生の一大イベントぐらいでしか着ることがない人がほとんどではないでしょうか。

では次ふたりがこうしてお着物で並ぶ日は、もしかしたら新たな旅立ちの日なのかもしれない。

それならば、そのいつかの日に思い返してもらえる写真を残したい。

その思いでこの写真を撮影しました。


画面の中央にふたり並んでもらい、あえて象徴的な配置にすることで主役であるふたりを印象づける構図にしました。
そこにさらに画面を額縁上に縁取ることで中央のふたりによりストーリー性をもたらしています。

ガラスのフィルター越しに縁どられた世界を覗き込んでいるかのようなこの写真は、
スタジオに差し込む午後の暖かな日差しに包まれあたたかい空気を作り出しているのではないでしょうか。


これから先も続いていく物語のなかで、
どうかいつか再びこんなふうにふたり向き合う日が訪れますように。

そしてどうかそんな日が何度も訪れてくれますように。
 

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