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命をつなげる

投稿日:2020/5/20

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今までどおりの日常には戻らない。

 

新しい生活様式を。

 

 

 

1日に何度も聞こえてくるその言葉を受け入れていくために、何をどうしていくのかスタジオを休業して家で過ごす時間の中でイメージしながら、本当にこれからもずっとこの一定の距離感での生活が続くのか、初めはあまり現実味が湧きませんでした。

 

 

 

1ヶ月近く家で過ごす中、この生活にも慣れてきて今までどおりにはいかない、ある程度限られていく生活も何かしら妥協しながらこうやってまた慣れていくのだろうと次第に感じるようになりました。

 

 

 

今までどおりにはならなくても、きっとなんとかなっていくし、やっていかなきゃいけない。

 

 

 

そう割り切るしかないような、とにかく進むしかないような、そんな風に。

 

 

 

そしてまたスタジオの再開を数日前に控え、改めてこの先どんな風にどんな気持ちで今の状況の最善を考え撮影していくか想像し、これからのために今までのことを昔のことからずっと辿って振り返っていました。

 

今までを思い出すとここにいる時間すべてが色々な意味で濃すぎる時間だったのだと、何も心配しなくてもいいようにスタジオを準備して、とことん近くで遊んだり、もみくちゃになって戯れたり、時には一緒にゴロゴロのんびりしたり、気づいたら爆睡してしまったり、食べかけのおやつを口につっこまれたり、おもいっきり顔を寄せ合ってシャボン玉をしたり、誰もいないところで内緒の話をしたり…ただ撮影をするだけでは終わらないからこその距離感すべてが、空間や時間の流れが、これまでのようにはいかなくなると思うととてつもなく寂しくなっていました。

 

生活の妥協はできそうなのに、仕事の中では妥協したくないことがたくさん浮かんでくる。

 

マスクなんてしないで思いっきり会話もしたいしお互いの表情を楽しみたい、いつものように家の中はダメだけどここだけよって言いながらシャボン玉もしたいし、たくさん抱っこもしたいし近くにいたい。

 

でも今はまだ、様子をみるためにもやめておくべきでもあって。

でも、いつまで?

 

そう思うとお風呂場でふと泣けてきました。

 

撮影再開が楽しみな分、今までどおりにはいかないかもしれない不安でいっぱいになってひとしきりしんみり。

 

でももうそれはそれでやっぱりしょうがないし、なによりも命が大切だからこそ、この状況の中でもひとつひとつの生きている姿を大切に残していくために、無理をせず、いろいろ状況を見て変えていきながら、できるかぎりのことを考えてやっていこうと風呂上がりには割と気持ちがスッキリしていました。

 

 

 

 

 

 

 

大切な人と、とことん近くに。

 

 

 

わたしたちが入る隙もないくらいの距離感の中にリアルな感情を残すこと。

 

 

 

 

常に頭の中に色々なレパートリーのポージングや光などのイメージを出し入れできる状態を作りながら、時間をかけずなるべく負担のないよう撮影できるようにと準備をしています。

そしてイメージ優先よりもその時の状況で出来そうなものを組み合わせながら無理のない程度に。

 

この時は、お母さんのソロショットを撮影している横でお父さんに肩車してもらって楽しそうにしている姿が横目に見えたので、そのままおいでーっとちょこっと呼んで最期のシーンに少しだけ入ってもらいました。

 

 

 

どれだけ世界が変わっても変わらない、命のはじまりを祝って。

 

今は不安ばかりに思えるようなこの世界で明るく生きていける、お守りのようになれば。

 

そんなことを思いながら。

 

 

shimonoseki

 

 

 

※今の状況があるので、マタニティ撮影ができるかどうかは各店舗にお問い合わせください。

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