STUDIO OMIYA

Photo by Maru

Coordi by Hamada

Write by Maru 

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ただ純粋に、その姿が美しいと思った。

七五三撮影のために巻かれた髪の毛。

ほんのりピンク色のチークがのったほっぺ。

長いまつげ。

しなやかな体のライン。

「あぁ…綺麗だな」

ただ、そう思ったのだ。

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彼女の第一印象は、大人っぽい整った顔立ちのしっかりした女の子。

しかし、話して見ると意外とひょうきんでおちゃめな一面もあり魅力的な女の子だった。

 

ポージング

1シーン目の七五三撮影では、しっかりと記念の写真を残すために、緊張感もありつつ大人っぽい凛とした彼女を表現して撮影した。

2シーン目のドレス撮影では、彼女のしなやかな姿を表現したいと思った。

その為に、アイアンベットを準備し、そのベットに座らせるのではなく後ろの周ってもらった。ベットに角度をつけて、手前に彼女を置いたのは、私の方へ振り返って見て欲しかったのと奥行きを出すため。

このひねりこそが、彼女のしなやかさのポイントだ。

そして、直線的な彼女の体のラインを崩すために、ベットに重心をかけてもらった。

しかしそれだけでは、まだ腕がすとんと落ちてしまい、彼女のしなやかさを表現できない。

そこで、後ろに手を組むようにお願いした。組んだ腕の肩を見る事で、少し肩が上がり、女性らししい、可愛らし印象になった。

 

プラス要素

前ボケを入れたのは、背景のブロックの色味をおさえて世界観を統一させるために。

少しカメラを傾けたのは、彼女の体のしなやかさを表現するために四角の中に極力、直線を無くしたかったから。

 

視線　「複層の視線は神秘を表す」

体の向きと、視線を同じ方向にすると「素直さと、力強さ」が現れる。

しかし体の向きと、視線をそれぞれ違う方向にすると、ハッとするような、ドキッとするような印象になる。この原理は、菱川師宣の「振り返り美人図」と同じ原理を利用している。「巨匠に学ぶ　構図の基本」から

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こうして私の中の、彼女のしなやかさを表現した。

撮影の空間の中で、彼女自身のモデルスイッチが入ったようだった。

その瞬間、確かに私はドキッとした。

 

女の子は誰だって美しく、可愛く撮られたいと思うだろう。

私は、今日もその子だけの美しい部分や、可愛らしい部分を生かして撮影していきたいと思う。