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大宮店
scrollable

Photo40- Story

投稿日:2012/4/25

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毎年夏休みのときに訪れた田舎の家。
1年に一回の祖父の誕生日に30人ぐらいの大家族が集まりお祭りみたいに賑う。
家で飼っていた豚一匹を材料にしてゆでたり、焼いたり、煮込んだりして約3-4日間30人大家族のお腹を満たしてくれる。
大人たちは酒を飲んだり、歌ったり、踊ったり、花札で盛り上がったり、
20名を越える子供達は、各自森の中に吸い込まれて行く。
家で飼っていたヤギや牛などを連れていって広い野原で草を食べさせたり、
ウサギ達にクローバーの葉っぱを食べさせたり、
いきなり出てきた蛇に脅えてみんな逃げ回ったりしていた、あの頃の思い出。
走りまわり汗だくになった体も、冷たい川の水に入ると扇風機やエアコンなどはいらなかった。
おやつの時間になると、隣の畑にある大根やひまわりの種、枝豆などを採って、ワラで焼いて食べて顔が真っ黒になったり、川のなかで捕まえた魚たちは食べるところも無いのに焼いたりしていた。
お腹が満たされるとまたトンボや喋喋、ありとあらゆる虫を探して山を走りまわっていた。
走りまわりつかれると、山の中の川辺で涼しい風を浴びながら、
緑の中でお昼寝をする。
そんなゆったりとした、完璧に自由であるその時、その時代が懐かしく感じる。

眠りに入ろうとするその瞬間しずかに聞こえてくる鳥たちの鳴き声。
静かに吹いてくる風にゆっくりと揺れる木の葉っぱの音。
ちょろちょろと流れる川の音の中で、
自分は大自然の中の一部となり、
自分なかに自然が入ってきて自然と自分は一つになる。

表現として写真の意味がやっと少し分かってきた今頃。
自分の乏しい想像力を絞り出し、ストーリーを作りだし、
被写体にその役をなりきってもらう。
そして自分の思う通りの瞬間が訪れた時、被写体、カメラマン、コーディネーター、家族みんなが一体となり楽しみを共有する。
皆違う人々たち。
その子、その家族にあうストーリーを探し出す為に、毎日毎日自分にはなにができるのだろうか?
幼い頃の美しい記憶が被写体を通して再現された瞬間。
あの時、あの自然の中での瞬間を思い出す。
 

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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