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京都桂店
浅草
投稿日:2013/4/20
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私は浅草という場所が好きです。
地元ではないし、一度も住んだことがないのですが、心惹かれる場所のひとつであります。
それが何故なのか。
どこかノスタルジックを感じる場所でもあり、反面エキゾチックな場所でもあり…。
懐かしさと同時に未知なる土地へのワクワク感を感じる不思議な場所なのです。
5年前。
写真を仕事にする前の話ですが、私は2年も型落ちした中古の一眼レフに8,000円の安いレンズを付け、休みのたびに浅草に通っていました。
そして、浅草の絵葉書用の写真を撮っているおじいちゃんカメラマンたちとあげ饅頭を食べながら、浅草のマル秘撮影ポイントを教わったり、浅草の魅力を教えてもらったりしていました。
写真を撮る楽しさと共有する喜びの原点はここなのかもしれません。
地元の人間ではない私に、たくさんの人が優しい声を掛けてくれた場所でした。
まるで、人と人が繋がっていることを自然のことのように考えていて、当然のように他人のことも自分のことのように考えている。
それが人情といわれるものなのかもしれません。
浅草のおじいちゃんたちがよく口にするのは“観音さまが…”という言葉。
“観音さま”とは、浅草寺の観音さまのことで、浅草の職人さんや浅草で商店の方、お仕事をされている方は、多くが浅草寺にお参りをしてからご出勤されるそうです。
信心ということももちろんあると思いますが、浅草寺という場所が観音さまがいるという特別な場所で、多くの人が集まるコミュニティーを感じさせる場所で、浅草の人であるというアイデンティティーを確認する場所であるのだなぁと思いました。
浅草寺があるから、人と人との繋がりが生まれ、それを当然のこととする文化が根深く残るのだと思います。
私はそんな浅草が大好きです。
“人と人”
そんな当然のことすら考えられなくなる時代ですが、浅草へ来ると本当の意味で人の繋がりを実感できるからだと思います。
これからもずっと浅草へ通うのだろうな…。
今年こそは鬼灯市へ行けるといいなぁ~…。
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