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Study Log: 『働き方の哲学』 Reloaded 002

投稿日:2020/4/12

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さて、今回もこの

「働き方の哲学・村山昇著・ディスカバー21社」

を題材にして、働くということを深堀してみたいと思います。

もし興味がある人は、是非ご一読ください!

図解がたくさんあるので読みやすいですよ~。


 

「人生の大半の時間は、仕事の時間だ。」

 

これはよく言われますね。私も社会人なってから14年くらい経ちますので今更な感覚もありますが、新卒の頃に感じたのは「あぁ、私って社会人なんだな」って感覚です。学生の頃と何が違うって、一日の大部分が仕事で終わってしまうということではないでしょうか。

一体どのくらいの時間を仕事に捧げているのか?と疑問だったので、計算してみました。

一日8時間労働で10時間職場にいるとして週休2日の有給休暇が1年に20日程とします。それを22歳から40年間続けるものとして計算しました。

 

一年の働く日数=365日-(8日休×12か月+有給休暇20日)

で計算しますと、一年間のうち249日間働くことになります。

それが40年間なので、249日×40年=9960日は出勤日です。

時間に換算しますと、1日10時間×9960日=99,600時間は職場にいることになりますね。

 

うわぁ!すごい膨大な時間を仕事に使っています。

 

もし、宝くじで10億円が当たり、明日から仕事しなくても生活できるような状態になったら、この99,600時間を何に使うかな~と考えてみます。う~ん…。世界旅行に行って、好きな時に好きな映画を観たりとか?家族と一緒に過ごしたり、反対に誰とも会わずに引き籠ったり、ボランティアにいったりとか?無数にやりたいことがあると思ったけど、結局世の中に出て働きたくなっちゃうんじゃないかな~と思いますね。

 

私たちは日本に生まれていますので、勤労の義務があります。だから皆大人になったら働くわけだけど、義務って皆やりますけど根本的にやる気出ません。やる気が出ないものに人生の99,600時間をも投じるって考えるとなんだかなぁ~、もったいないって感じますよね。だから、大体の人は早く休日にならないかな~って思うわけです。そう思うのも仕方無いのだと思います。

しかし、これも『観』が重要だと思います。(前回のブログを見てね)

義務をただの苦役として見れば、自分が国の奴隷みたいに思えてしまいますが、せっかく99,600時間を投じるのであれば豊かに価値があるようにしたいと考えればポジティブです。99,600時間って若い時の人生のほぼすべてだと言ってもいいかもしれません。それをたった週2日の休日だけが自分の人生だと思って生きるのか、それとも週7日全部が自分の人生だと思って生きるのかは自分次第だと思います。

人生において仕事がただのお金を稼ぐだけの目的しかないのなら、もっと効率よく稼げる方法はありますし、わざわざ他人がいる場所に行かなくてもいいかもしれません。幸い、私たちは行動範囲を誰かから制限されるほどの不自由もありませんし、勉強すれば知識も得られます。だから、賢い人ならわざわざ会社に行って仕事するよりもデイトレードで稼ぐ方が、効率がいいのかもしれません。

でもきっと、大多数の人がそうしないのは、個人の意志が会社で誰かと一緒に仕事をすることを選択しているからなんだと思います。だとしたら、仕方なく仕事をするのは矛盾していますし、人生の大部分の時間を投じて仕事をするならば、そんなネガティブな思いで仕事をするよりも、この仕事の時間を有意義で豊かにしようとすることで人生が豊かで良い方向に変わるのではないかと思います。

 

よくライフスタジオでは、「労働と人生の一致」ということを新人教育でも教えていますが、その本当の意味は、ただ「労働に人生を捧げなさい」ということではなくて、「人生を生きるように、生き生きと楽しく豊かに働くこと」という意味です。だからこそ、人生で達成したいこと、人生で乗り越えなければいけないことを、労働を通して達成していくことが何よりも重要なのかなと、個人的には考えています。

 


 

「しかたなくやるか?それともやりがいをもっているか?」

 

さきほど、「せっかく仕事をやるなら、価値があるものにしよう」と述べましたが、実際のところそれは仕事をやる個人の観点に委ねます。しかたなく仕事をやっている人がいることは否定しませんし、やりがいを持って生き生きと仕事をしている人もいるでしょうし。しかし、人は自分の意志と志向の通りに生きる生き物だと思っています。意志と志向が前向きなら何があっても前へ進むし、しかたなくと思ってそこへ留まることを選べばチャンスがあることに気が付かず一生そのままなのだと思います。

そこに、急に思いがけないものは起こらず奇跡などは起こらないものだと思います。もし、仕事の転機となる出会いが奇跡だというのであれば、それは個人が奇跡だと気付く要素があったりとか、心の中にその出会いが響く何かがあったからだと思います。だから。心から何もしたくない人には何も起こらないのだと思います。

 

さてさて、ここで言いたいのは仕事をやる意味について考えることの重要性です。

本の中で、仕事の中には幅広い意味があると述べられています。「誰でもやる毎日のルーティーン」や「自分の仕事の習得度と熟練度によって任される仕事」、そして「自分しかできないようなやりがいのある仕事」などです。一つの職業の中では、そういった仕事が混在しています。「やりたくないこと」も「やりたいこと」も含まれるのが仕事ですし、その「やりたくない」とか「やりたい」とかいった感想も個人によって違うので、仕事がつまらないからと言って一概にそれは仕事が悪いわけではありません。

 

小さな雑務に思えることも、使命のように感じることも、全て含んで一つの職業だと述べられています。

 

例えば、私が思い当たる経験の話をしましょう。

前職の会社の新入社員だった頃の話です。そのときの教育係の先輩は、とにかく掃除を重んじていました。売り場の掃除からバックルーム・スタッフルームの掃除、そしてトイレ掃除も徹底的にやる人でした。ある同期は、何も考えずにただの掃除としてその仕事をしていましたが、その先輩にいつもやり直しを命じられていました。当然、掃除は雑務でしかないという認識の人が多かったので、その先輩に不満を持つ人もいました。しかし、ある時その先輩が2週間の休暇を取って店舗にいなかったときに、急激にお客様からのクレームが多くなりました。その原因は、店舗の中があまりきれいではないといった内容が多かったのです。頭より上の什器には知らないうちのほこりが積もり、試着室の隅には気が付かないうちにほこりの塊が…。先輩が厳しく掃除を指導していたのは、顧客満足の基盤を整えるためだと私は思い知りました。常にお客様から見て居心地の良い売り場を目指すこと。これが顧客満足の根底であるという意味だと知りました。それから、掃除というものに意味を見出しきちんと取り組むようになってからは、面白いように接客もうまくいきました。どんな仕事にも一生懸命取り組み、価値を生むことの意味を教えてくれた先輩は、仕事が変わった今でも尊敬する人です。

 

ライフスタジオでも、写真を撮る以外の仕事も一生懸命やることが重要なのだと思います。

掃除はお客様が安心して居られる清潔な空間のために、少しの変化も見逃さないように。

電話対応はお客様とのファーストコンタクトであり、ライフスタジオの入り口なので、そこでの対応=ライフスタジオの印象となるので、ライフスタジオらしく人間らしい対応をしていくこと。

撮影は毎回来てくれる新たな出会いのために、ひと家族ひと家族一生懸命撮影をしていくこと。

そういった毎日の積み重ねの中で、ひとつひとつを一生懸命取り組んでこそ一つの仕事なのだと感じています。

 

本の中では、仕事の意味を、

「使命」・「可能性への挑戦」・「労役」の三つがあると述べています。

また、「短期・単発」・「中期・継続」・「長期・生産」を横軸として前述の3つの意味と掛け合わせて捉えることができるとも述べています。(その表はとてもわかりやすいので是非読んでほしい…)

 

また英語でも仕事を表す言葉は多様にあります。

Work…(幅広く)仕事

Task…任務

Job…業務・勤め

Labor…労働・労役

Occupation…(人生を占有するほどの)生業

Profession…高度で専門的な職業

Calling Wocation…天職

私たち自身が今の仕事をどのようにとらえるかで、働き方の姿勢や態度も変わってきそうですね。姿勢や態度が変わると、毎日が変わるので、やがてそれが人生を変える要因となりそうです。

 

「職業に貴賎なし」という言葉があるように、職業自体に良いも悪いもないようです。すべては私たち自身の『観』次第ということなんですね。

 

 

さてさて、また長くなったので、続きはまた今度!

To be continued…

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