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Study Log: 『働き方の哲学』 Reloaded 001

投稿日:2020/4/10

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はじめに。

 

さて、大変な事態になってきているなと思います。

毎日、当たり前のように仕事へ働きに行き、当たり前のように誰かとご飯を食べに行く。それが当たり前ではなくなっていますね。家にいる時間も多くなり、日々の生活やいつも身近にいる家族、そして自分自身の心の中を見つめる時間が多くなってきているのでないでしょうか。今、私たちができることが感染のリスクを減らすために、できるだけ外出を控えることだと思いますが、同時に家にいるからこそ、思うように外に出て、仕事へ行って、仲間と会うことがなかなかできなくなっているからこそ、私は自分自身の生き方を見つめ直す時間として過ごしていこうかと思います。

本を読んで(input)、書いて(organize)、話す・行動する(output)。

ここ2年、個人的に慌ただしく思うことも多々あり、いろんな葛藤とともに過ごした時期でした。そんな自分の考えすらしっかり整理できないでただただ押し寄せてくる日々に飲み込まれていくのみでしたので、今ここでおさらいの意味も込めて書いていきたいと思います。

よろしければ、お付き合いを。


 

『働き方の哲学』の再読。

2018年秋ごろに、横浜青葉店にいる高川夏子ちゃんと一緒に哲学の勉強会をしていました。(夏子さんが当時書いた講義内容はこちら)その時に題材として使ったのが、この『働き方の哲学』でした。日本で就職している人たちのほとんどがそうだと思うのですが、自分がなぜ働いているのかということが、「お金を稼ぐため・生活をしていくため」くらいしか思いつかないと思います。もちろん働くのは楽しいですが、仕事がうまくいかなくなった途端、職場に行くの足取りが重くなったり、誰かの悪口を言ったり、会社のせいにしたり、ブラック企業だと決めつけて辞めたくなったりします。中には、本当に転職した方がいいというケースもあります。しかし、楽しい時期もあったのに、つまらなくなってしまうというのは、もしかしたら自分自身を取り巻く環境が変わったというよりは、自分自身が仕事を見る観点が変わってきているのかもしれません。

もちろん、人は日々視点が変わります。それは全く悪いことではないです。しかし、それは自分自身の毎日を充実させ価値があるものにさせるために変わった方がいいですよね。私たち自身のモチベーションを上げるのは、他人ではなく私たち自身しかいないのですから。


 

『観』

まず、最初にこの本が書かれた目的は、仕事へ向ける『観』を健全に養うことだと述べています。この本の著者は、どんな仕事も自分次第で面白くもつまらなくもさせることができると述べています。その「自分次第」といいうのが、先ほどの『観』という概念です。この『観』はその名の通り、物事の見方のことを言います。人は皆違う人格があるので、同じことをしていても違うことを感じ違うことを考えます。だから、同じ映画を見ても感想が違うし好き嫌いがあります。これは仕事でも同じ現象が起こります。

10年くらい前、私はアパレルの販売員をしていました。当時就職氷河期だったので、私は正社員で働かせてもらえればそれだけで御の字という気持ちで、特にファッションに関心がなかったのにアパレル販売員になりました。当たり前ですが、同期で入った同僚は皆おしゃれが好きでそのアパレルブランドのことが好きでした。そして、アパレル販売という仕事に大きな楽しみを見出していてとても意欲的な同僚が多かったです。私は、仕事自体がつまらなかったという記憶はありませんし、最初は毎日何の苦も無く働いていたと思います。しかし、周りの同期ほどの成長率はありませんでしたし、月に一回の上司との面談ではやる気があるのかどうかを疑われていました。自分自身はやる気がないわけではありませんが、その会社で自分がどうしたいかと問われたら困っていました。「ヴィジョンはあるか?」という質問も困惑していました。

当時の私はただただ働ければよかったからです。だから、その仕事に対してプライドもありませんでしたし、日々何をしたいという目標があったわけでもありません。ただ、遅刻も欠勤もなくひたすら与えられた仕事をこなし、月に1回お給料をもらう日々。それだけでよかったからです。その仕事で何をしたかったわけではない、ということが同じ仕事をしている上司や同僚からは不思議に見えたのだと思います。当の私自身は、仕事を続けていればやがてヴィジョンも見えてくるだろうと悠長に構えていました。

ヴィジョンもなくただ2年が経過したころ、ただ仕事をこなすだけでも責任は重くなります。ただ仕事をこなすだけの日々になんらかの違和感を持ち始め、責任も大きくなり、なぜこの仕事をやっているのかわからなくなり、私は最初の正社員で就けた仕事を辞めました。当時、同期で入った同僚たちは、誰一人辞めた人はいませんでした。私だけが、得体のしれない苦痛を感じ始め辞めたのです。

それから、何もしない時間を半年持った後にカメラマンになりたいと心から思いはじめ、ライフスタジオのFC店を持っていたブライダルスナップを撮影している会社に入りまして、今ここライフスタジオのカメラマンとして8年働いています。

なぜ最初の仕事をすぐ辞めてしまったかというと、自分がその会社で何の価値を追求したいかということがなかったからだと思います。お客様それぞれに似合う洋服の提案をしてたくさんの人を幸せにしたいとか、やがてその会社の本社に行って企画をやりたいとか、そういった目標が一切無かったからです。

反対に、カメラマンになった動機は「人を美しく撮りたい」という明確な思いがありました。私の性格としてはあんまり人に話かけることができる人間ではなかったので、自分から人とつながりその人を美しく撮りたいという欲求がありました。そのおかげか、カメラマンになってから8年もの長い間、その仕事自体をつまらなくなったことはなかったです。むしろ人を撮るということに関しては、まだまだ追求したいことがたくさんあると思っています。

それは「天職」などという簡単な言葉ではなく、私自身の『観』の問題だと思います。仕事自体に問題はなく、私自身の『観』に問題がありました。仕事を見る見方が健全ではなかったのだと思います。結局、どの仕事をしてもすべては自分自身の『観』と『意志』が生み出している結果です。ここで何が何でも働きたいという強い意志があれば、一緒に働く上司や同僚と性格が合わなくてもうまくやろうとしますし、愚痴も出ないでしょう。しかし、その『観』と『意志』を忘れてしまったりすると、会社のことを悪く思い、苛立ち、上司にたてつくことも多くなり、愚痴や悪口が横行します。そんなことをしては健全に働けるわけがありません。やがてそういった行為は自分自身とその組織を破壊することとなります。

私たちは仕事をして、幸せになりたいし、誰かのことを幸せにしたい。そういった考えに素直になることから、仕事を見る視点は変わってくるのかもしれませんね…。

 

 

長くなったので、続きは明日も書きます!

To be Continued…

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