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京都桂店
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魂の在処

投稿日:2019/1/31

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人として生きること。

 

この間、NHKでマルクス・ガブリエルというドイツの哲学者が来日し、

日本の科学者たちと科学vs哲学の討論をするという番組を観た。

 

その内容も印象的で、私自身頭をガツンと殴られたような感覚になったのだけど、

今回はその内容ではなくて、その中で彼が日本の満員電車に乗って日本人を観察して言った言葉が印象的で忘れられない。

 

「日本の社会のシステムは完璧だ。

皆、疑問を持つ余地もないくらい人生がタスクに満ちていて、こうあるべきだという概念が強い。

人生がベルトコンベアーみたいに自動的に進んでいく。

だけど、完璧すぎるシステムは人の心に歪みや不満を生む。

しかし完璧すぎるシステムにフラストレーションを感じてもどうにもできないことくらい人は皆わかっている。

だからフラストレーションに目を向けないまま満員電車に乗る。

満員電車にいる人たちは、体はここにいるのに、心はないロボットみたいだ。

それはそうだ。現実世界を生き延びるには心をシステムの中に置いては生きていけない。

だから、満員電車で人を見ないでスマホを見るんだね。自分の魂はスマホの中に預けて生き延びるしかないんだ。」

 

気が付けば私たちはスマホをいじっている。電車の中の隣の人とは少しでも距離を置きたいのに、

電脳の中の顔も知らない誰かとは繋がっていたくて、見てほしくてたまらない。

 

この不自然な現象はいったいなんなのか。

目を背けてはいけないように気がする。

 

今こそ、哲学が必要なのかもしれない。

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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