Shinyokohama No. 17
Cordi by Reiri / Photo by Kudo

「この子すごくパパっ子なんですよ～。」
そう言ったママの言葉通り、パパのことがとっても大好きなあなた。
この日もパパの抱っこじゃなきゃご機嫌斜めになっちゃうし、
なにを渡してもパパに最初に「はいどーぞ」って行くし、
笑うときは真っ先にパパの顔を見るし。

気難しいお年頃になってきた乙女なあなたの笑顔のために、
あなたのママもパパは、ものすごく撮影に協力してくれて、
特にパパは、上着を脱いで軽装になってあなたのためにたくさん動きまわって、
あなたの笑顔を引っ張ったまま、カメラの後ろや横に縦横無尽に動いてくれて、
あなたの笑顔をたくさん引き出してくれた。

全てはあなたの笑顔のため。

パパは言っていた。
「女の子は、やがて大きくなると父親を無下にするでしょうから。
娘が僕のことが大好きな今のうちに、自分に向けた娘の笑顔を見ていたいんです。」
そんなことはないと思いますよ、と言うと、
「でも、皆さんも身に覚えがあるでしょう。笑」と。

そう、自分が引き出した笑顔が見たいその一心で。
パパはこんなにも頑張ってくれる。
あなたがやがて、成長し反抗期に差し掛かった時、
パパはきっとこの写真を見て、あなたの生まれ持った根源的な愛情を確認するんだろうなって、
この時を懐かしく思って、また一生懸命あなたを愛するのだろうなって。
そう思うと、この日のこの撮影で、
パパがたくさんあなたの笑顔を出すために頑張って、走り回って、汗をかいて、
パパが引き出してくれた今だけのあなたの表情がたくさん詰まったこの写真たちが、
どれだけ価値のあるものになるのか。
そう思うと、なんだかしみじみとしてしまった。

価値が有るのは、この写真だけではなく、
この写真を見ることで思い出されるこの時のパパの頑張り。
パパに向かって笑うあなたの姿。
その時間。大切な思いの記録。
その時の思いを留め、いつまでも続く愛を再確認するもの。

このときのパパは、きっと世界で一番あなたを愛していたと思う。
そしてこれからも、なにがあっても、世界で一番あなたを愛してくれる存在なのだと思う。

私がこの写真を見ていると、真っ先に感じるのはパパの存在。
この写真には、パパの愛情がたくさんつまっています。