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【写真分析】2歳の静
投稿日:2018/12/31
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興味関心が旺盛なお年頃真っ盛り。
自分の思いのまま動く彼らの撮影は、
絵本や積み木、果物等の小物をはじめ、シャボン玉やこちらの動きや表情で気を引き、時々言葉で誘導しながら撮影を進める。
キッズなら手足や重心を細かく指示できるが、2歳児はそうはいかない。
ただし、2歳の彼らは素直であるから、全身で喜怒哀楽を表現してくれる。
また彼も、スタジオに何があるか一つ一つ確認しながらスタジオ内を動き回っていた。
光の差し込む場所に、楽器やボールを置き、撮影スペースへ彼を誘導する。
楽器を一つ持ってくれたが、その後は何をしようか次の動きを考えている彼。
彼の動きを待つだけでは、スナップ写真と同じ。
そこでコーディネーターが、シャボン玉を吹いて注意を引いてくれた。
シャボン玉が宙に舞った
この時ばかりは、動きがゆるやかになり、シャボン玉が落ちてくるのを待つ彼。
その姿を見て、静を撮りたい!と思った。
普段から静かな写真が好きなのだが、シャボン玉が落ちるところを見守る彼を見て、
彼も"静かな写真"を撮れると確信した。
2歳は、まだまだ幼い年齢ではあるが、早い子では会話が成り立ち、雰囲気のある子もいる。
撮影において、普段一緒に居ると感じれない成長した姿を写真を通じて感じてもらうことも私達の仕事だと思っている。
その私なりの方法が、静かな写真を撮ることなのだ。
そのチャンスが目の前に現れた。
彼にもっと寄って撮ることもできたが、この時の彼の動きを表現するには、引いた写真が合うと思い、引き写真を選択した。
その次に、背景を整理する必要があった。
引いた写真を撮るということは、写真の構成要素が増えるということ。
何を写したいのか、すばやく整理しなければいけない。
私が写したいのは、被写体であり、被写体の動きが伝わる写真。
そこで、左側に掛かるハシゴやクッションを隠す必要があるが、何で隠すかを考える。
二階には、前ボケとなる素材が、
レース、植物、ガラス、扉、イス、瓶…といくつかある。
前ボケの効果は、遠近感を演出し、余白を埋め、色味を加えたりと5つほど効果がある。
ただし、上手く使わないと前ボケが目立ちすぎてしまうため、注意が必要なのだ。
今回は、背景の色に近い瓶を使用し、ハシゴとクッションを隠し、前ボケの効果である遠近感も合わせて表現した。
インテリアを正面ではなく、少し斜めから撮ることで、被写体と背景の間に広く距離も生まれ、間にクッションや楽器があることで
さらに遠近感を演出できた。
そして写真に不可欠な光が、彼の背後から差し込み、彼のラインを浮かび上がらせ、彼を一層引き立たせてくれた。
影もありますが、
陰影が柔らかく変わっていくため、2歳の柔軟さも表現できたのではないだろうか。
年齢問わず、表現したいものを引き継ぎ
極めていきたいと思います。
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